ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第47わ「意地と矜持」
四方八方から人間狩りが迫って来る。鶏卵めいた頭、青ざめた肌、尖った耳に、せわしなく動く眼球。銀の弾丸も残りは少ない。無駄撃ちは死を意味するであろう。ワンショットでワンキルしても足りないかもしれない。だが、やるのだ。生き残る為に。
「ダンナ?士気が高いのは結構ですけどぉ……勿体ないから銀の弾丸は温存した方がいいかも、ですよ?こんな奴ら、私が指先一つでダウンさせちゃいますから!」
無視して発砲する。気の抜けた音と共に銀玉鉄砲が銀の弾丸を吐き出す。マンハントの眉間に直撃するが、暫時うずくまると直ちに態勢を立て直す。その間にも、あらゆる方向から人間狩りが包囲網を狭めている。
「ちょいちょい!早く私に指示を出してください!そうしないと私は最低限の動きしか出来ないんですから!あいつらをやっつけろ~!とか、そういう大雑把な命令でいいですから!!」
無視して銃撃を続行。ワンショットでワンキルは無理でも諦めない。
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