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織田信長が舞った「人間五十年」人間の寿命のことではない本来の意味

きょう6月23日は、1534年に織田信長が生まれた日です。
織田信長といえば、「人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」という一節を舞うシーンが知られています。

この言葉は、「幸若舞」という芸能の「敦盛」という演目の一節で、信長は、この一節を好んだとされています。

演目の「敦盛」とは、16歳で戦場に散った平敦盛の「悲運の武将」の物語です。

「人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」に出てくる「下天」ですが、天上界の最下層のこと。
天上界での時間流れは人間界とは違い、人間界50年は天上界の最下層とはいえ下天ではたった1日。

「人間界の50年は下天ではたった1日に過ぎず、下天と比べれば人間界は夢幻のように儚いもの」だという意味になります。

信長が、本能寺の変で今でいう満48歳を迎える2日前に亡くなったことから、「人間五十年」の一節は「人生は五十年に過ぎない」と人の寿命として解釈されがちですが「人間界の50年」のことで、人の寿命が50年ということではありません。


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