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敬老の日 中国の老人に由来する言葉「ほくそ笑む」「人間万事塞翁が馬」

きのうは「敬老の日」でした。

長寿の祝いに関する言葉は、漢字に由来するものが多いです。
99歳の祝いは、「百」という字から「一」を取って「白寿」となるというのは一般的に知られています。


話は変わり、中国の老人に由来する言葉として、「ほくそ笑む」と「人間万事塞翁が馬」がありますが、この2つの言葉には意外な結びつきがあります。

「ほくそ笑む」の「ほくそ」は漢字で「北叟」と書きます。
これは 「北の老人」という意味です。

「人生万事塞翁が馬」という故事に登場する「塞翁」は老人の名前です。
そして、「塞翁」は北に住んでいたので、さきほどの「北の老人」の意味で、「北叟」とも呼ばれていました。
ですから、「ほくそ笑む」の「ほくそ」は、「人生万事塞翁が馬」という故事の「塞翁」のことなのです。

意外な共通点で、驚きですよね。

「ほくそ笑む」とは、喜ぶときにも憂うときにも「北叟」が一人ひそかに笑うことを意味し、「ほくそう笑む」が転じて日本で鎌倉時代の終わりに生まれたのが「ほくそ笑む」という言葉だとされています。


「人間万事塞翁が馬」とは、不運に思えたことが幸運につながったり、その逆に幸運が不運になったりと、人生の幸不幸は予測できないことの例えです。


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