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【西心録】誠実とは?

▲「プロとしていかにあるべきか。生活の中から問い続けろ」誠実とは何かを問いかけた、Jリーグ元年に鹿島アントラーズに所属していたジーコの言葉だ。ジーコスピリットとして有名なTRABALHO(献身)LEALDADE(誠実)RESPEITO(尊重)、の3つの言葉はいずれもジーコの考えをまとめたもので、チーム発足から30年近くたった今も鹿島アントラーズ並びに多くのサポーターにも支持されている。

▲僭越ながら私が普段書いているノートにも、この3つの言葉を書かせてもらっている。ジーコの存在をより深く知り、この言葉たちに出会った時から、自分の戻るべき軸として、自分を表す言葉として行動を律するためにも使っている。生きているとどうしても誘惑に負けたりやミスというものを隠したりしてしまう。しかしこの言葉たちを胸に刻んでいる私はそれを許さない。夜飲み会に行くこともなければ、コンビニでファストフードに手を出すこともない。アマチュアアスリートとしては珍しいかもしれないが、これが僕のやり方なのだ。

▲ただ目につくのは失敗を隠したり、人に対して誠実でいようとしない人の存在だ。学生の頃から染みついた「バレなければ大丈夫」精神は大人になり進化する。何か隠し事があると違う方向に目を向けさせたり、やりたいことを強制的に押し切ろうとするように。もし彼らが多くの人から選ばれた上で仕事をしている人々のやっていることだとすれば、これは誠実でもない。裏切りだ。

▲本来誠実は人に求めるものではないし、ジーコスピリットもあくまでプロ選手としての心構えを示したものに過ぎない。しかしながらその一つ一つを紐解いていくと、実は我々が大事にしなければいけない考えが詰まっているのではないかと感じる。立場や権力、能力に関係なくそれぞれが「今やるべきこと」が見えてくる具体性がそれを示している。国会議員や政府のお粗末さが目立つ中で、我々1人1人に求められる役割もまた大事になってくるが、残念ながら不誠実な行動が目立つのも事実だ。そこで私はこの言葉を投げかけたい。「人としていかにあるべきか。生活の中から問い続けろ」

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