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方向転換までの過程 #3


2017年に上京転職支援をスタートしましたが、2020年の後半頃には方向転換することになります。その過程について振り返りたいと思います。

上京に特化したオウンドメディアの作成

最初に地方から東京への転職を考えている方との接点を作るために取り組んだことはLPの制作です。大企業に入社して地方で勤務している社会人2年目〜5年目の方をターゲットに制作をしました。当然、LPを制作するだけで転職したい方からの問い合わせがくることはないので、オウンドメディア(上京転職LABOというブログ)を作成してSEO経由で集客することを考えました。事業開始前にヒアリングさせていただいた約30名の方から「地方で働く悩み」や「東京への転職で大変なこと」を教えていただき、記事化することで、上京ノウハウをWEB上に公開していきました。当時は、とにかくスピードが大事だと思ったので、毎日1記事以上のペースで記事を執筆していました。実際に申し込みが来るまでに時間がかかるだろうと想定していましたが、半月も経たないうちにWEBからの申し込みが入りました。そして奇跡が重なり、1人目の申込者の上京転職支援に成功し、幸先の良いスタートとなりました。その方とは今でも友人として定期的にお会いしてお互いの近況報告をする関係となっており、現在は独立して同じ人材業界で活躍されています。当時の駆け出しの自分を頼ってくれたことは非常に自信になりましたし、確かな需要を感じることができました。

友人や知人からのご紹介

オウンドメディアでの申し込みだけではなく、友人や知人からご紹介いただいた方の転職支援をすることも多くありました。退職前から積極的に書いていたブログの影響もあってか、たくさんの方に支えていただき、周囲の転職を考えている方をご紹介いただきました。ざっと接点を持った方の記録を振り返ると1期目は約140名、2期目で約270名の人と接点を持っていましたが、半分近くはご紹介でした。この頃の自分を支えてくれた友人や知人などには本当に感謝が尽きないなと改めて感じます。

接点を持った方の合計
設立前:2017年6月~2018年1月 61名
1期目:2018年2月~2019年1月 137名
2期目:2019年2月~2020年1月 272名

こうして、1〜2期目の数字を振り返っても、個人としては日本で5位以内くらいに上京転職を希望している方とお話ししたんじゃないか、と思います。

面談におけるこだわり

キャリアコンサルタントの資格を取得し、授業を通して体系的に学んだことに加えて、キャリアコンサルタントの有資格者に話を聞きに行ったり、様々な人材紹介会社の方から面談についての工夫などを勉強させていただいていました。転職漫画のエンゼルバンクも読み込み、自分の型を確立させるために奮闘していました。経験は浅かったですが、目の前の人の役に立つためにできることは何か?を第一に考えることは今と変わらないことです。転職の支援にとどまらず、不動産会社の方をご紹介したり、自身の友人や先輩をご紹介して悩みを解決するようなアクションをすることもありました。その甲斐あってか、次々と大事な友人やご家族などをご紹介いただく流れを実現できました。

メイン事業から方向転換に至った理由

そんな中で、上京転職支援から方向転換する流れとなった理由は、ビジネスモデルに欠陥があったからです。創業時から有料職業紹介の免許は取得していたものの、当時は他の人材紹介会社と業務提携する形で売上を折半にするビジネスモデルを考えていました。なぜなら、Carionsとしてはキャリアのセカンドオピニオン的な立ち位置でいたかったからです。自社が転職者に対して自己分析、自己理解の支援をする役割を担い、業務提携している人材紹介会社にその先のマッチングを依頼する形こそが自分の目指す形を理想としていました。しかし、そうするとシンプルに売上が半分になります。利益率の高いビジネスとはいえ、疲弊していく未来が見えました。また、WEB経由で申し込んでいただく方は条件をコントロールできないという問題もありました。ビズリーチのようなスカウトの媒体は検索条件を絞ることができます。一方で、WEBメディアでは、接点を持ちたい方を指名することができないため、社会人未経験の方やフリーターの方などからの申し込みも多く、自社が得意としていない方との面談に時間を費やす形となってしまっていました。

大きな方向転換

2020年の後半から2021年にかけて、やりかたを大きく変えることにしました。変えたことは大きく3つあります。

1、上京にこだわることを辞めた

地方からの上京に絞るのではなく、東京to東京の転職支援にも広げていくことにしました。正確には当初から友人や知人からの紹介に関しては上京以外の支援もしていたのですが、明確に上京にこだわらず、むしろ東京to東京の転職支援をメインで行う方向に舵を切りました。これは少なからずコロナウイルスの影響もありました。2020年の頭にはコロナウイルスが蔓延し、特に感染者の多かった東京に上京しようと考える方が大幅に減って、WEBからの申し込みも減少していきました。

2、自社での企業への紹介を開始した

他の人材紹介会社と業務提携する形ではなく、自社で紹介先となる企業との契約を直接結んでいくことを決めました。2度の就職活動で出会った友人や前職の先輩、同僚などにお願いをし、勤めている会社の人事をご紹介いただきました。結果的に数ヶ月で60社以上の企業と契約を結ぶことができました。利益率の改善という観点でもポジティブな成果が現れましたが、これまで転職する方とのキャリア支援において、薄々自身の弱みだと感じていた企業理解や仕事理解の点でも大きく改善することができました。これまで何度も何度も面談をする中で、「ここまで面談して支援をしてくれるのあれば、自分のことを一番分かっている山下さんが求人を紹介してください」と言っていただくこともあったため、もっと早期からその要望に応えられるような体制を作っておけばよかったと反省しました。

おわり

この後、企業理解や面接対策の質を向上することで月間1,000万円以上の粗利を連続で作るなど、徐々に業績が向上していきます。コロナ後の好調な市況感も相まったのですが、こちらについては次回のnoteで話していきたいと思います。

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