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とあるIT企業の採用担当から ′23夏

  はじめまして!サロンメンバーのMarcoです。日本人です😘
初登場なので、まず私自身について簡単に紹介します。
札幌市内のとあるIT企業に20年間ほどは技術職(システムエンジニア)として働き、その後社内異動して4年間ほど営業職と採用担当を兼務する形で今に至ります。
技術職時代は携帯電話・テレビ・4G通信網など、ゴリゴリの開発案件に携わっていました。
採用担当を拝命した当初にキャリアコンサルタントの資格を取得しています。

技術職の若かりしピヨピヨ時代には自作ホームページを作ってキャッキャしてみたり(当時も阿部寛のホームページがありましたね)、MovableTypeで自作ブログを作ってみたりしていました。今なんとnoteという中のコンテンツで記事を書くことになりました。

「キャリコン・サロン・ジャパンにはどんなメンバーがいるんだろう??🤔」
「今回はどんな記事が投稿されたのかな???🙄」
そんな風にワクワクしながら、このページを見に来ちゃったそこのあなた!
また、ワクワクせずに、たまたまこのページを見ちゃったあなたも!
ブラウザの「閉じる」ボタンをそっと押さずに、私のぼやきに最後までお付き合いいただけると嬉しいです😉。


⚙ 近年の採用市場の事情

 私と同じく採用を担当されている方はご存知かと思いますが、
現状の採用市場は「超売り手市場」、何なら「ぬか喜び市場」とも言われています。

ぬか喜び市場とは
採用担当が内定承諾をいただいてぬか喜びし、その後辞退の連絡が来てガッカリする🤷‍♀️市場です。

とある採用担当者独自調査より

 今後も日本の労働力人口は減少の一途を辿るため、どの業界も人財不足という事実があるわけで、
人財不足による1人あたりの業務負荷軽減・業務効率化も背景に、コロナ禍より急速にDXが世の中に浸透した印象です。それとともに多様な人材雇用や多様な働き方も表面化してきた様相を呈しています。IT業界の採用も決して楽なものではないのです。

(DXとは何ぞやとお思いのYouや、DXに興味があるYouはこちらの記事をご覧ください👇)

📌  各企業の採用選考のハードルは確実に下がっているはずが・・・?

 新卒採用において就活生が考えている企業から求められる能力と、企業が求めている能力との認識には、今なお大きな差があります。ひとことで「コミュニケーション能力」とくくられていますが、このコミュニケーション能力における相互の認識の差をチェック項目形式にしてみました。何個当てはまるものがあるでしょうか?採用担当の気苦労が絶えません😰。

企業から求められていない能力( 専門性 < 社会人基礎力 )
メールや電話でのやりとり編
   ✅チャットのやりとりのように1文だけの返信をする。
   ✅履歴書などに記載した電話番号に電話をかけても出ない。
   ✅名乗らない。
タイムマネジメント編
   ✅約束した提出期限や開始時間を守らない。守れなさそうと思っていても事前に相談しない。
   ✅就活ナビサイトで自分が登録した予約を忘れる。予約内容を直前になってから確認する。
誠実な対応編
   ✅挨拶しない。相手の顔を見て話さない。
   ✅対面形式を避け、オンライン形式やリモート形式、選考のハードルが低い企業を志望する。
   ✅連絡なしのドタキャン。連絡なしの選考辞退。
主体性編
   ✅自分なりの意見を述べない。質問しない。ネットなどから情報収集しない。
   ✅企業側からのスカウトやオファーを待つだけの活動をする。
   ✅ネットからの口コミ情報を鵜呑みにする。

とある採用担当者独自調査(実態調査)より

 新卒採用で多くの企業が重要視しているのは社会人基礎力適応性成長性であって、専門性や高度スキルはあったらいいな程度です。IT業界は他業界に比べ専門性が高く、自由気質がある様に見えちゃうかもしれないですが、仕事は1人でするものではないので、専門性が高い人財でも会社に適応できない可能性が高い場合はオーバースペック(自社にアンマッチ)という判断となる会社が多いのではないでしょうか。

 現代は調べればいくらでも情報が得られる時代ですが、情報過多なのか、はたまた「売り手市場」を背景に楽観視しているのか、リアルな働く自分というイメージを持たずに就職活動をしている学生がまだまだ多い印象です。

猫だって自己探索の旅に出る

 風の便りで退職代行サービスを使う新入社員とか、バックグラウンドチェックを使う会社とか、その時代の情勢を反映させたかのような話を採用界隈においても耳にしたりしています。
(当事者になっていないだけで、まだ幸せかも・・・😨)
いずれにせよ採用活動においてもラポール形成と傾聴って大切だなって思います。

⚙ 近年のキャリア理論

 さて、ここからはキャリアコンサルタント目線で、ここ近年のキャリアに対する考え方の変化について記載しようと思います。養成講座でキャリア理論を勉強していた時には、あくまで知識としてのキャリア理論の一つでしたが、実際の採用現場で感じたキャリア理論について触れてみようと思います。キャリアコンサルタント受験者の皆さんにも参考になれば幸いです。

 📌  プロティアン・キャリア推し急増中⬆⬆⬆

1976年にダグラス・T・ホール教授によって提唱された理論。
社会や経済の変化に合わせて、自分の意志で変幻自在に形成するキャリアのこと。

 
中高年に多いキャリア意識が伝統的キャリアで、働く上でのモチベや価値観が「給料」だったり、「地位(職位)」だったりします。昔は「買い手市場」で、年功序列型組織が多かったので、そういった環境によって伝統的キャリアが形成されたのかと思います。伝統的キャリアの方の多くが、目標設定も無意識に「組織から求められる(であろう)目標」をたてていたりします。
 組織も時代の変化とともに成果主義型に変わってきており、伝統的キャリアの方達は変化に対応できない自分や、昇進や昇給も見込めない将来に行き詰まりを感じ、モチベも下がり転職や退職を考えるといった負のスパイラルに陥る傾向があります。(キャリアプラトー現象とも言います)

 一方で、プロティアンキャリアのキャリア意識の方は、価値観が「自己実現」だったり、「仕事への満足度」だったりします。伝統的キャリアは中高年が多いと上記で記載しましたが、中高年でもプロティアンキャリアが形成されている方も勿論います。ある一定の役職から退いても、組織の人材育成や技術継承に力を入れていたり、新しい趣味を始めてみたり、継続して黙々・淡々と仕事に邁進する方もいます。

 また、「リスキリング」や「リカレント教育」、「副業」といったことを意識する方が増えていることも、このプロティアンキャリアというキャリア意識の方が増えていることと比例している様に思えます。(LIFE SHIFTという書籍👇が凄い影響を与えましたよね。経営者の方はこぞって読んでいる印象です)

  私が新卒採用でZ世代といわれる就活中の学生と話をすると、コロナ禍、超売り手市場、VUCAな時代という背景から、組織に対して自分ができることは何かという考え方ではなく、自分がなりたい未来像に向けて組織を活用してどう生き抜いていくかという意識があるのだと理解しました。(まさにアイデンティティとアダプタビリティ🤔)
この考え方の変化に際して、当初は私も「会社は教育機関じゃないんだけどな・・・💦」と戸惑いの気持ちが強かったですが、考え方の背景を知るとわかりあえる気がします🤝。

ただ、会社の管理者も就職氷河期世代の伝統的キャリア意識が強い方がいると、途端にソーシャルディスタンスより遠く、歩み寄らない心の距離感、かみあわない会話、採用担当の気苦労リターンズという地獄絵図になるんですよね。。。。

猫だって地獄絵図の時は華麗にスルー

📌  キャリア構築理論推しも神出鬼没

 マーク・L・サビカス教授によって提唱された21世紀のキャリア理論。
私が養成講座で勉強中だった頃は、「ナラティブ」とか「関心→統制→好奇心→自信(かとうこうじor4C)」とか、ひたすら頭に詰め込んで憶えた記憶しかありませんでしたが、資格取得後コロナ禍に入ったあたりに「コロナ禍におけるキャリア支援」オンラインインタビュー動画を見て、

人は具合が悪くなった時に病院に行くが、その時欲しいのは「診断名」で、言葉がつけば対応しやすくなる。キャリアも同じく「不安」に名前を付け、言葉でナラティブにする。キャリアコンサルタントはクライアントの漠然とした不安な気持ちを言葉にできるように積極的傾聴が必要。

といった動画を視聴して、めっちゃ腑に落ちたんですよね。教科書上でのサビカス先生が降臨してきたッという感じでした✨🧚‍♂️✨そしてここでもキャリア・アダプタビリティが出てくるんですね。

 新卒採用の採用選考とキャリコンの試験って考えてみると似ている部分があって、
「勝ち確のセオリーはない」ということです。
百人百様の生き方やキャリアがあり、これからも多種多様に変化していきます。
得られた情報を自分なりの取捨選択をして、変幻自在な対応が必要だと思います。

⚙ 最後に

 何かしらの小休憩時間に気軽にサクッと読める分量で記載する予定でしたが、思いのほか長文になってしまいました。。。。読んでたら日が暮れたという方がいらっしゃいましたら、ここまでお付き合いありがとうございます。😅 私は次の夏インターンシップに向けた準備段階に入っています。🌱
今年度から三省合意改正があってインターンシップからまた採用担当の気苦労が始まるわけです。

俺たちの戦いはこれからだ!Marcoの次回作をご期待ください!

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