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これからの時代のダイエット

常に何らかのダイエット本が本屋に並び、新しいダイエット論がテレビで紹介され、納豆やバナナがスーパーから消える。

平成の時代にはダイエットは「流行」でした。

しかし現代のダイエットは少し様子が異なるように感じています。

今回はこれからの時代のダイエットについて考えてみたいと思います。


社会構造の変化


今になって振り返ってみると、平成の時代にダイエットが流行した大きな理由に「異性にモテるため」「外見を良くするため」という目的意識があったように私は考えています。

そして、その感覚が現代では大きく減少しました。
晩婚時代、難婚時代を経て、現代は非婚時代とも言われます。
若者に結婚願望が減少し、恋愛に対する意欲が低下しています。

その時代において、ダイエットの目的はボディメイクではなく健康志向の一要素となっています。

そこで発生している一つのムーブメントが、ダイエットを考えるときに「我慢」や「過度の努力」を強いるダイエット法の減少です。
食事をプロテインやバナナに置き換えるようなダイエット法。
ブートキャンプのような厳しい運動を行なう代わりに短期間で効果的に減量するダイエット法。
このようなダイエット法は、どうやら現代にマッチしていないようです。

これからの時代のダイエットを考えるときには「生活の中に無理なく取り入れることの出来るダイエット方法」を探す必要があるようです。

情報の民主化

平成の時代には、ダイエット方法は書籍で紹介されました。
その書籍をテレビが紹介し、著者がテレビで解説を行なう。
それを受けてスーパーからはバナナや納豆が消えるような「社会現象化」が起きていました。

しかし、こちらも現代では様子が異なるようです。
最新の論文などに基づいた高度な情報が簡単にネットで手に入る時代であり、ダイエットのためには食事制限と運動習慣を長く続けるしかないという基本に立ち返った方法論が飛び交っています。

そこで社会の流れを俯瞰してみると「エニタイムフィットネス」や「ちょこざっぷ」のような身近で簡単に習慣化できる24時間営業のジムが流行しています。

最近のYouTubeやSNSで共有されるダイエット方法の多くは、基本に立ち返った食事制限と運動習慣という枠組みの中でのオススメの献立やトレーニング内容になってきているようです。

無理なく食事制限と運動を取り入れる生活改善=これからのダイエット

例えば「レコーディングダイエット」は34万部の大ベストセラーを記録した新潮社の「いつまでもデブと思うなよ」で提唱されたダイエット法ですが、その著者である岡田斗司夫氏はリバウンドしています。
岡田氏自身がYouTube動画内でダイエットは一時的に自分の中で流行したが、飽きると同時にリバウンドしたと話されていました。

某有名パーソナルジムのコマーシャルで見事なビフォーアフターを披露した芸能人も多数いましたが、リバウンドしたという内容のネット記事は多数存在します。

これらのダイエット→リバウンド→ダイエットという悪循環は最早平成の遺物であり、リバウンドしない、無理をしない、一生付き合うダイエットを考える必要があるわけです。

これからの時代のダイエットはそれ単体で考えるのではなく、生活全体とのバランスの中で無理なく取り入れることの出来る、一生付き合う趣味活動のような内容であるべきです。

これからのダイエットは「習慣化」をメインに考える

ここにきてダイエットの課題は「痩せ方」ではなく「習慣化」に置き換わりました。

「習慣化」も近年取り上げられる機会の多いトピックスで、七つの習慣を筆頭に数多くの習慣化に関する書籍が刊行されています。

習慣化の方法論については書籍によって主張が異なりますが、ここからは私が運動を習慣として取り組むために意識していることを紹介させていただきます。

歯磨きもお風呂も初めは習慣化に苦労したはず

まず最初に断っておきたいのは、私は筋トレや有酸素運動が大好きな訳ではありません。
必要だと思うから我慢して行っています。

しかし、これは至極自然なことです。

子供の頃、歯磨きを忘れて寝たことはありませんか?
忘れたのではなく、明確な意思をもってサボった人もいるでしょう。
そうして、母親から酷く怒られるわけです。
「虫歯になるから歯磨きをしてから寝なさい」と。
そうした経験をもって、私たちは歯磨きを習慣として身につけてました。

同様に、お風呂が嫌いな人もいたことでしょう。
宿題や勉強が嫌な人、早起きが出来ない人、忘れ物が多い人もいるかもしれません。
毎日勉強をする、目覚ましをかけてから早めに就寝する、翌日の準備をしてから就寝するなど。
私たちは苦労して多くの習慣を身に着けているわけです。

同様に、筋トレや有酸素運動も苦労して習慣化して身に着けるのです。

結果として、筋トレをサボっているとなんだか気持ち悪い、歯磨きを忘れたときのようなモヤモヤを感じるようになっていくわけです。

「疲れた日のお風呂」や「休みの日のメイク」と同じようにサボる

では筋トレや食事制限を一生涯続け、日々の生活が制限され続けるのかと言えばそうではありません。

私たちは日々の生活の中で、社会性の一部として幼少期に獲得したような生活習慣をサボる場面があるはずです。
それは残業で深夜に帰宅した日の入浴であったり、どこにも出かけない休日の髭剃りやメイクであったり、人によって内容や度合いは様々です。

それらと同じように「自分の良識や感性に合わせて適切にサボる」ことで、習慣として破綻させずに毎日継続することが出来るのです。

しっかり時間と手間をかけてダイエットを「考える」ところから始める

過去のダイエットとこれからのダイエットを比較し、習慣化してダイエットに取り組むことについて考えてきました。

もしここまでの話に少しでも共感できたなら、まずはどのような習慣を生活に取り入れるのか、予算はいくらか、かけられる時間はどれくらいか、目標設定はどのような内容になるのか、といった要素について時間をかけて考えてみましょう。

しっかりと意義と目的、具体的な内容を見据え、必要であればアプリなどを活用した記録によって効果を測定したり、予算をかけてジムに入会したり用具を揃えたりすることになるかもしれません。

そうした事前の熟考によって、ただの流行ではない、一生続けることの出来る生活習慣としてのダイエットを行なうことが出来るのではないでしょうか。

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