見出し画像

運動や筋トレを始めるときの注意点

「体力が落ちてきた」「体形が崩れてきた」などなど
日々の生活の中で運動を始めようと考えるきっかけは様々あります。
実際に初めて見て、やめてしまったという経験のある人もいることでしょう。

ランニングシューズやアブローラーがほこりをかぶっている人の何が悪かったのか。
それをしっかりと把握しなければ、運動の効果を実感することは出来ません。
今回は運動や筋トレを始めるときの注意点を解説してきます。


運動、筋トレは継続しなければ意味がない

そもそも運動や筋トレに何らかの効果を期待する場合、継続しなければ意味がありません。

ダイエットを例に考えてみると、1kgの脂肪を落とすには7200キロカロリーのエネルギーを消費する必要があります。
例えば基礎代謝を1200キロカロリーと仮定した場合、飲まず食わずの生活をした場合でも、1kgの脂肪を落とすのに1週間かかるのです。

実際には筋肉も減少するため、1kgの体重減少に必要なカロリーは取り組む運動や食事制限の内容、個人の体質によっても異なりますが、大量のエネルギー消費が必要であるという事に間違いはありません。

マラソンの消費カロリーをざっくりと計算する時には体重と走行距離の掛け算で概算できると言われています。
逆算すると、体重が50キロの人が一キロの脂肪を消費するためには140㎞以上走る必要があるということです。

明らかに、1日でどうにかできる問題ではありません。

筋力向上、筋量増加を目的とする場合でも同様です。
一回だけ、一日だけ頑張ってみても、ほとんど効果が現れることは無いでしょう。

運動や筋トレは継続しなければ意味がないのです。
継続して実践することが出来なかった人が、今までに失敗してきた人であると言えます。

理性によって運動を継続することは出来ない

人の理性は非常に弱いものです。
これは様々な実験によって実証されており、そもそもの理性の強さに個人差はあるものの、理性が働く状態では正しい選択が難しくなるというジレンマが存在します。

例えばお菓子が目の前に置かれています。
忙しく仕事をしている状態で脳のリソースが別のことに使用されている場合には、そもそも食べたくもなりません。
しかし少しでも暇な時間があれば「腐らせるのも勿体ないし」「どうせ何かを食べることにはなるし」「ひとつ食べたところで誤差のようなものだし」と理性が思考を促し、「お菓子を食べる」という選択の正当性を検討してしまいます。

これは怠惰な人であるという訳ではなく、人の習性として自然なものです。

つまり「運動すべきだ」という理性的な判断に任せて運動を行なおうとするときには、同様にしなくて良い理由を考える機会も発生してしまうという事です。

明日も仕事で疲れを残すといけないから。
ウェアやダンベルの購入費用が馬鹿にならないから。

このような理性的な判断で運動を行なえていない人は、そもそも理性に頼って考えている時点で失敗しているのです。

脳のリソースを使わず、習慣として実践する方法を検討する必要がある

筋トレすべきだ、運動しなければならないと考えていたとしても、それを理性によって実行することは困難です。

そこで重要なのは、習慣として脳を停止していても実践できる環境づくりです。

例えば入浴。
お風呂に入るというのは時間もかかり、面倒な行為です。
お酒を飲んで帰った時、残業で深夜になった時。
理性によって「明日の朝でも問題ない」と考えてしまえば、お風呂に入れなくなります。
そこで「自動お湯はりボタンを押す」という体力も時間も使わない行為だけを行なうのはどうでしょうか。
お風呂が溜まってしまえば、勿体ない、サッと入るだけ、と考えて、お風呂に入ることのハードルが低くなります。
このことから分かることは「初めに低いハードルを準備することで、その後の高いハードルとの差を小さくし、飛べるようにする」という方法です。

私も、筋トレを面倒に感じる日があります。
私の筋トレ時間は夜なので、仕事で疲れた日や食事などの生活リズムが全体的に遅くなった日など、億劫になることも少なくありません。
そこで「トレーニングシューズを履く」という最初のハードルを準備しています。
わざわざシューズだけを裸でリビングに置いており、手の届くころで異彩を放っているのです。
靴を履いてしまえば、わざわざ靴を脱いでサボるという選択が取り辛くなり、結果的にトレーニングルームに足を運ぶことになります。

更に言えば、私の家にはトレーニングルームがあります。
外出できる格好に着替え、ジムまで移動し、運動を行ない、シャワーを浴びて帰宅し、更に家の風呂に入るという工程があまりに時間がかかりハードルが高くなるため、家に設置できる器具だけで実践できる筋トレメニューを組んでいます。
そうすることでハードルを下げ、理性が筋トレの邪魔をする余地を小さくしています。

大量に食材を購入して小分け冷凍しておくというライフハックを実践している人がいます。
私もしていますが、これは家事がマメで節約家な「理性的で頑張りやな人間の習慣」ではありません。
そうすることで「買い物によって総菜や弁当を購入する手間」と「解凍してサッと炒めて調理する手間」の差を小さなものにしているのです。

せっかくわざわざ小分けにして冷凍する手間をかけたのだから、使わなければ損だという考えもあります。
この考えで言えば、それなりに値段の張る器具を揃えたり、ジムの会員になったりするのも良い方法でしょう。
私は筋トレ習慣の記録をNotionというアプリで行なっていますが、それなりに手間暇をかけて導入しました。
そうすることで「せっかく準備に時間をかけたのだから」というバイアスをかけることが出来ているとも言えるでしょう。

このように、いかに理性の妨害を受けずに運動を習慣化できるかということを検討し、生活に取り入れるのかというのが、実は最も重要なのです。

「運動の習慣化」にこそ真剣に取り組む

世の中にはフィットネスに関する様々な情報が横行しています。

有酸素運動は20分以上行わなければ効果がない
筋トレは週に2回以上行わなければならない
タンパク質が不足すると筋肉が分解されてしまう
間違った知識で運動を行なうと効果がなくなる

このような情報は間違いではありませんが、それ以上に間違いないことがあります。

それは「そもそも何もやらなければ衰えていくだけである」ということです。

より効果的に実践するためには知識も必要になりますが、そんなことは二の次で結構です。
まずは体質改善、ボディメイク、健康維持のために何かを始めて、それを習慣化する。

そのための方策について検討してみましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?