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介護福祉士国試対策:医療的ケア

▼こんにちわ。過去問の分析はあと3~4回ほどで終わる予定です(その次は一問一答の予定)。

▼本日は文字少なめです😊😊😊 今回は『医療的ケア』です。この科目では、もっぱら介護福祉士が行うことのできる医療行為に関する問題が出題されます。そして、この科目では「常識問題」のような問題は出題されにくく、ほぼ専門的な内容が出題されます。

▼さっそく、出題基準をみましょう。

▼上の表にみるとおり、この科目のキモは喀痰吸引と経管栄養です。この2つの医療行為を中心に学習、暗記しておきたいものです。では、問題の出題パターンを整理したいと思います。
▼毎度のことながら、問題の解答はわざと示していません。見ているだけでは身につかないからです。きびしいようですが、面倒くさくても、いちいち調べて理解、暗記するようにしましょう。



1.介護福祉士の医療行為をめぐる問題の出題パターン


(1)社会福祉士及び介護福祉士法における医療行為規定の内容を問う問題:
例)
社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士は、介護の過程で医療行為を行ってよいと定めている。(介護概論18-74-C)
例)介護福祉士の業であって、医師の指示の下に行われる喀痰吸引等を規定した法律として、正しいものを1つ選びなさい。(医療的ケア29-109)
  1 社会福祉士及び介護福祉士法
  2 社会福祉法
  3 介護保険法
  4 医師法
  5 保健師助産師看護師法
例)社会福祉士及び介護福祉士法で規定されている介護福祉士が実施できる経管栄養の行為として、正しいものを1つ選びなさい。(医療的ケア34-109)
  1 栄養剤の種類の変更
  2 栄養剤の注入速度の決定
  3 経鼻経管栄養チューブの胃内への留置
  4 栄養剤の注入
  5 胃ろうカテーテルの定期交換

(2)医師の指示書の内容を問う問題:
例)医療行為としての喀痰吸引等を行うための指示書は、医師が作成する。(医療的ケア30-109-1)
例)医療行為としての喀痰吸引等を行うための指示書の有効期限は3年である。(医療的ケア30-109-4)
例)医師の指示書の確認は,初回に一度行う。(医療的ケア35-61-1)
👉医師の指示書とは何かを必ず調べておきましょう。

2.喀痰吸引をめぐる問題の出題パターン


(1)喀痰吸引が必要な利用者の室内環境のあり方を問う問題:
例)
喀痰吸引が必要な利用者では、室内の空気を清浄に保つ。(医療的ケア30-111-2)
例)喀痰吸引が必要な利用者では、室内の湿度を30%以下に保つ。(医療的ケア30-111-3)

(2)喀痰吸引を行うことのできる範囲を問う問題:
例)
介護福祉士が医師の指示の下で行う喀痰吸引の範囲として、正しいものを1つ選びなさい。(医療的ケア32-109)
  1 咽頭の手前まで
  2 咽頭まで
  3 喉頭まで
  4 気管の手前まで
  5 気管分岐部まで

(3)喀痰吸引時における利用者の姿勢を問う問題:
例)喀痰吸引が必要な利用者には、仰臥位から側臥位への体位変換を控える。(医療的ケア30-111-5)
例)喀痰吸引が必要な利用者には、仰臥位を2時間保ってから吸引を行う。(医療的ケア31-110-5)
例)喀痰吸引実施前は腹臥位の姿勢にする。(医療的ケア35-61-3)

(4)喀痰吸引のタイミングを問う問題:
例)
日中は、1時間おきに吸引を行う。(医療的ケア31-110-1)
例)食後の吸引は避ける。(医療的ケア31-110-2)
例)入浴時は、その前後に吸引を行う。(医療的ケア31-110-3)

(5)気管切開者に対する適切な喀痰吸引方法を問う問題:
例)
気管切開をして人工呼吸器を使用する人の喀痰吸引では、気管カニューレを抜いて吸引を行う。(医療的ケア31-111-1)
例)気管切開をして人工呼吸器を使用する人の喀痰吸引では、1回の吸引時間は20~30秒とする。(医療的ケア31-111-3)
例)気管切開をして人工呼吸器を使用する人の喀痰吸引では、吸引チューブの挿入の深さは、気管分岐部の手前までである。(医療的ケア31-111-4)
例)気管カニューレ内部の吸引では,カニューレの内径の3分の2程度の太さの吸引チューブを使用する。(医療的ケア33-111-1)
例)気管カニューレ内部の吸引では,頸部を前屈した姿勢にして行う。(医療的ケア33-111-3)
例)喀痰吸引における口腔内と気管カニューレ内部の吸引について、吸引圧は口腔内より気管カニューレ内部のほうを高くする。(医療的ケア33-111-5)
例)気管カニューレ内部の喀痰吸引で、指示された吸引時間よりも長くなった場合、吸引後に注意すべき項目として、最も適切なものを1つ選びなさい。(医療的ケア34-110)
  1 体温
  2 血糖値
  3 動脈血酸素飽和度
  4 痰の色
  5 唾液の量

(6)喀痰吸引用具の適切な管理方法を問う問題:
例)
浸漬法で用いる消毒液は、72時間を目安に交換する。(医療的ケア32-112-2)
例)吸引チューブの洗浄水は、24時間を目安に交換する。(医療的ケア32-112-4)
例)吸引物は、吸引びんの70~80%になる前に廃棄する。(医療的ケア32-112-5)
例)吸引器は陰圧になることを確認する。(医療的ケア36-61-1)
例)吸引チューブのサイズは,痰の量に応じたものにする。(医療的ケア36-61-3)

3.経管栄養をめぐる問題の出題パターン


(1)経管栄養全般に関する問題:
例)
経管栄養の栄養剤の栄養素は、胃から吸収される。(医療的ケア29-112-1)

(2)経管栄養の適切な方法を問う問題:
例)
経管栄養では、胃ろうや腸ろう周囲の皮膚は注入開始前にアルコール消毒を行う。(医療的ケア33-113-3)
例)カテーテルチップシリンジは,1回使用したら廃棄する。(医療的ケア33-113-4)
例)経管栄養で、栄養剤の注入後に白湯を経管栄養チューブに注入する理由として、最も適切なものを1つ選びなさい。(医療的ケア34-113)
  1 チューブ内を消毒する。
  2 チューブ内の栄養剤を洗い流す。
  3 水分を補給する。
  4 胃内を温める。
  5 栄養剤の濃度を調節する。

(3)不適切な経管栄養によるトラブルの内容を問う問題:
例)経管栄養の栄養剤の注入速度が速いと、下痢を起こすことがある。(医療的ケア29-112-2)
例)栄養剤の注入速度が速いときは,嘔吐を起こす可能性がある。(医療的ケア36-62-2)
例)経管栄養で食道に栄養剤が逆流することはない。(医療的ケア29-112-5)
例)経管栄養で、冷蔵庫に保管していた栄養剤を指示通りの温度にせずにそのまま注入したときに起こる状態として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。(医療的ケア32-113)
  1 呼吸困難
  2 胃ろう周囲のびらん
  3 下痢
  4 褥瘡
  5 低血糖
例)チューブの誤挿入は,下痢を起こす可能性がある。(医療的ケア36-62-1)

(4)経鼻経管栄養の適切な方法を問う問題:
例)
注入ボトルによる経鼻経管栄養では、嘔気があるときは注入速度を遅くして滴下する。(医療的ケア31-113-2)
例)注入ボトルによる経鼻経管栄養では、ボトルに栄養剤を入れてから2時間後に滴下する。(医療的ケア31-113-3)
例)注入ボトルによる経鼻経管栄養では、栄養剤の液面は胃から50㎝程度高くする。(医療的ケア31-113-4)

(5)胃ろうの増設方法や適切な管理方法を問う問題:
例)
胃ろうの造設は開腹手術が必要である。(こころとからだのしくみ25-102-1)
例)胃ろうは終生使用しなければならない。(こころとからだのしくみ25-102-2)
例)ボタン型の胃ろうは自己抜去しにくい。(こころとからだのしくみ25-102-3)
例)胃ろうは経口摂取も併用できる。(こころとからだのしくみ31-101-5)
例)ろう孔は、カテーテルの抜去後およそ1時間で自然に閉鎖する。(こころとからだのしくみ31-101-2)
例)胃ろうのカテーテルの交換は不要である。(こころとからだのしくみ31-101-3)

▼いかがでしたでしょうか❓❓ 専門的内容ばかりで私はめまいがします🌀 また、この科目自体が新しいことから、傾向と呼べるほど出題数が蓄積されていません。さしあたり、喀痰吸引と経管栄養に用いる器具の写真を見ながら理解するとよいでしょう。
▼本日はこれにて終了です。おつかれさまでした🍵🍵


⭐⭐⭐次回は『介護過程』です。よい週末を⭐⭐⭐

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