見出し画像

介護福祉士国試対策(13)社会の理解⑤

▼いよいよ、難解で、さぞウンザリされたであろう制度的知識もこのページで最後になります。もうひとがんばりです❗
▼すでに国家試験に合格しておられる方も、知識のブラッシュアップのため是非チャレンジしてみてくださいませ😊😊
▼さて、『社会の理解』という科目は、以下の5つに分けて学習、暗記するとスッキリするというお話をさせていただきました。今回は「その他の福祉」をとりあげます。

  *社会保障
  *社会福祉
  *高齢者福祉
  *障害者福祉
  *その他の福祉



1.子ども家庭福祉関係のデータをめぐる問題の出題パターン


(1)出生者数の増減を問う問題:

例)1950年(昭和25年)以降、出生者数は一貫して低下し続けている。(社会の理解26-8-1)
👉出生は、「しゅっせい」ではなく「しゅっしょう」と読みます。いつごろがピークで、いつごろから減り始めたかをグラフで調べておきましょう。

(2)合計特殊出生率の定義と内容を問う問題:
例)合計特殊出生率とは、婚姻している女性が一生の間に産む子どもの数である。(老人福祉論23-9-1)
例)1950年(昭和25年)以降、合計特殊出生率は2.0を超えたことはない。(社会の理解26-8-2)
例)合計特殊出生率は1.5以下である。(老人福祉論13-16-2)
例)現在の人口置換水準は、合計特殊出生率1.80である。(社会の理解28-6-2)
👉合計特殊出生率の定義と現在の数値、人口置換(ちかん)水準とは何かを必ず調べておきましょう。

(3)ひとり親世帯の数と増減を問う問題:
例)核家族の中で「ひとり親と未婚の子」の世帯が増加している。(社会の理解33-5-2)
例)母子世帯数と父子世帯数を合算すると、高齢者世帯数を超える。(社会の理解34-6-4)
👉ひとり親世帯の問題は最近よく出題されています。

2.子ども家庭福祉をめぐる問題の出題パターン


(1)家族・核家族・世帯の定義を問う問題:

例)家族とは、住居及び生計を共にする者の集まりをいう。(家政学概論18-54-B)
例)核家族は、夫婦、夫婦と子ども又はひとり親と子どもから成る。(社会の理解24-5-4)
例)世帯とは、居住と生計をともにしている人の集まりをいう。(家政学概論12-45-D)
👉それぞれの定義を調べておきましょう。

(2)家族の機能・役割に関する問題:
例)家族が衣食住などの生活水準を維持しようとする機能は、生命維持機能である。(社会の理解31-5-1)
例)家族が介護が必要な構成員を家族で支える機能は、ケア機能である。(社会の理解31-5-5)
例)核家族には経済的な協働がない。(社会の理解24-5-1)

(3)児童福祉法の内容を問う問題:
例)この法律でいう児童とは満18歳未満の者である。(社会福祉概論7再-3-B)
例)都道府県は、児童相談所を必ず設置しなければならない。(社会福祉概論7再-1-3)
例)児童相談所の業務として、児童に関する相談、判定などの他に、児童を一時保護する。(社会福祉概論18-5-C)
👉児童福祉法に関する問題の出題実績はそれほど多くありません。

(4)母子及び父子並びに寡婦福祉法の内容を問う問題:
例)この法律でいう児童とは20歳に満たない者をいう。(社会福祉概論10-5-B)
例)都道府県は、母子・父子福祉センターを必ず設置しなければならない。(社会福祉概論7再-1-2)
👉母子父子寡婦福祉法に関する問題の出題実績はそれほど多くありません。

3.地域福祉をめぐる問題の出題パターン


(1)過疎や限界集落の内容を問う問題:

例)農村部における過疎化は緩和された。(社会の理解24-6-1)
例)限界集落を定義するときの人口構成として、正しいものを1つ選びなさい。(社会の理解25-6)
  1 65歳以上の人口比率が14%以上である
  2 65歳以上の人口比率が30%以上である
  3 65歳以上の人口比率が50%以上である
  4 75歳以上の人口比率が14%以上である
  5 75歳以上の人口比率が30%以上である
👉「限界集落」とは何かを調べておきましょう。

(2)地域福祉の歴史を問う問題:
例)19世紀後半に始まった,貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行ったものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。(社会の理解36-9)
  1 世界保健機関(WHO)
  2 福祉事務所
  3 地域包括支援センター
  4 生活協同組合
  5 セツルメント
例)リッチモンドは『ソーシャル・ケース・ワークとは何か』をまとめ,現在の社会福祉,介護福祉に影響を及ぼした。(人間の尊厳と自立33-1-1)
👉海外の社会福祉の歴史はイギリス(エリザベス救貧法→新救貧法→貧困調査→慈善組織協会・セツルメント)から始め、アメリカ(リッチモンド→世界恐慌)という流れで学習するとよいでしょう。ただし、出題実績は少ないです。
👉歴史は、社会保障の歴史、社会福祉の歴史、地域福祉の歴史、その他の歴史を一つにして学習すると理解しやすいでしょう。

(3)地域福祉の理論の内容を問う問題:
例)ソーシャルインクルージョンは、社会的な孤立や排除の問題に取り組むことを通じて今日的な「つながり」の再構築を目指す。(社会の理解24-7-5)
例)ソーシャルインクルージョンを説明する内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。(障害の理解30-89)
  1 本人の利益のために,本人に代わって意思決定をすること
  2 全人間的復権のこと
  3 共に生き,支え合うこと
  4 障害者の「強さ」に着目して支援すること
  5 権利擁護や代弁をする活動のこと
例)「地域共生社会」が目指すものとして最も適切なものを1つ選びなさい。(社会の理解31-6)
1 育児・介護のダブルケアへの対応
2 全ての住民が支え合い、自分らしく活躍できる地域コミュニティの創出
3 高齢者分野の相談支援体制の強化
4 公的サービスに重点を置いた地域福祉の充実
5 専門職主体の地域包括支援体制の構築
例)近年,人と人,人と社会とがつながり,一人ひとりが生きがいや役割をもち,助け合いながら暮らしていくことのできる包摂的なコミュニティ,地域や社会を創るという考え方が示されている。この考え方を表すものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。(社会の理解35-8)
  1 ナショナルミニマム
  2 バリアフリー社会
  3 介護の社会化
  4 生涯現役社会
  5 地域共生社会
👉「ソーシャルインクルージョン」「地域共生社会」とは何かを調べておきましょう。

(4)地域包括ケアシステムの内容を問う問題:
例)地域包括ケアシステムを支える互助の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。(社会の理解30-7)
1 所得保障を中心としたナショナルミニマムの確保
2 地域福祉向上のための住民の支え合い
3 市場サービスの購入
4 介護保険制度における介護サービスの利用
5 「高齢者虐待防止法」に基づく虐待への対応

(5)民生委員の内容を問う問題:
例)民生委員制度の前身は、大正期、泉橋慈善病院に配置された婦人相談員である。(社会福祉概論23-4-2)
例)民生委員は、市町村長の推薦によって都道府県知事が委嘱する。(社会福祉概論11-7-2)
例)民生委員は、社会奉仕の精神をもって、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行うこととされている。(社会福祉概論14-8-A)
例)民生委員は、市町村長、福祉事務所長の事務の執行に協力するものとされている。(老人福祉論20-10-B)
例)民生委員の任期は10年である。(介護の基本25-30-5)
👉民生委員の問題は、誰が推薦して誰が委嘱するか協力機関か補助機関かがとくに重要です。

(6)ボランティアに関する問題:
例)地域福祉推進の担い手には、ボランティアや地域住民も含まれる。(社会福祉概論17-1-A)
例)ボランティア活動の特徴として、自発性や自主性が挙げられる。(社会の理解26-7-3)

(7)特定非営利活動促進法(NPO法)の内容を問う問題:
例)NPO法は、特定非営利活動法人の活動内容を規定していない。(老人福祉論15-17-B)
例)NPO法人は、市町村が認証する。(社会の理解36-8-2)
例)NPO法人の収益活動は禁じられている。(社会の理解36-8-4)
例)NPO法人で最も多い活動分野は「保健・医療・福祉」である。(老人福祉論15-17-C)
例)NPO法により、民問団体が法人格を取得できるのは、福祉の増進を図る活動と環境の保全を図る活動の2つである。(家政学概論15-56-C)
👉NPO法で出題されやすいのは、誰が認証するか、収益事業をしてよいか、NPO法人の最も多い活動内容は何か、です。

▼おつかれさまでした~🍵🍵🍵 これにて『社会の理解』は終了です。次回以降は、とくに実践経験のおありの方が得意にされておられる医学系、実技系の問題をとりあげる予定です。ゆっくりお休みくださいませ😊😊

⭐⭐⭐次回は『こころとからだのしくみ』です。よい週末を⭐⭐⭐

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?