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CVPPP研修テキストと関連学会のご案内

精神科に勤務される看護師の方であれば,包括的暴力防止プログラム(Comprehensive Violence Prevention and Protection Program:CVPPP)という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?
今回は,CVPPPの研修テキストと,CVPPPに関して理解を深めることができる学術集会についてご案内したいと思います。

最新 CVPPPトレーニングマニュアル―医療職による包括的暴力防止プログラムの理論と実践(下里誠二編著/日本こころの安全とケア学会監修)

CVPPPとは

CVPPPは,包括的に,医療現場で起こる攻撃や暴力を,予防,防止するためのプログラムです。主に精神科の入院環境において,常に当事者中心に考えてケアするという理念をもつプログラムとして2005年より活動してきました。
CVPPPはともすると,身体的介入ばかりに注目が集まりがちですが,当事者の人格を尊重したケアに主眼を置いています。
CVPPPトレーナーは,自施設内でCVPPPを利用し,伝えることが可能な資格で,これまでに10,000人以上の方が4日間のCVPPPトレーナー養成研修を受講しています。

研修テキストの特徴

現在でも注目されるCVPPPですが,中央法規出版では,CVPPPトレーナー養成研修のテキストを刊行しています。

本書では,攻撃的にならざるを得ない人に対して,ケアする者としてどのようにかかわるか,そして治療的な環境を守るために必要な視点を解説しました。より安全な身体介入技術の方法についても紹介しています。
本書の特徴を簡潔にまとめると,以下のようになります。
CVPPPトレーナー養成研修の必修テキストです。
包括的暴力防止プログラム(CVPPP)の実践に必要な知識・視点を詳細に解説しました。
暴力に関連した理論や医療職として知っておかなければならない問題を整理しています。
ブレイクアウェイ,チームテクニクスの身体介入技術について,ケアの視点からその方法を紹介しました。
CVPPPトレーナーを目指す人だけでなく,これからの当事者支援にあたって,医療福祉職に欠かせない情報がまとめられています。

さまざま分野でCVPPPの考えを活用できる!

このように,CVPPPはこれまで,精神科領域を中心に行われてきましたが,現在ではそれにとどまらず,障害者支援施設や小児科病棟などでケアに携わる方々も,トレーナー養成研修に参加するようになっています。
CVPPPでは,苦しんでいる当事者の方々を助けるために必要な理念や技術を学ぶことができます。本書も,研修時のテキストとしてだけでなく,当事者支援を実践するために欠かせない一冊として,ぜひご活用ください!

日本こころの安全とケア学会 第5回学術集会・総会のご案内

日本こころの安全とケア学会は,こころの安全を守る質の高いケアを提供するための学術的発展をはかり,広く知識の交流を行うことを目的とした学会です。また,CVPPPの研修については,学会内に設置されたCVPPP研修管理委員会により企画運営されており,各種認定については理事会内に設置されたCVPPPP認定委員会により行われています。
このため,CVPPPに関する各種規則や研修情報については,学会のホームページを参照していただければと思います。

2022年12月17日(土)・18日(日)に,日本こころの安全とケア学会 第5回学術集会・総会がWEB開催されます。
この機会に,改めてCVPPPの理念に触れてみてはいかがでしょうか。
プログラムの詳細や申し込みは以下を確認ください。

なお,学術集会で教育講演をされる會田千重先生が編集した書籍もあります!
立ち読みも参考にしていただき,ぜひ手に取ってみてください!!

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