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怒りの感情が苦手な私が「怒り」について考えてみた

キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
少し前に機会をいただいて、アンガーマネジメントコンサルタントの方に「アンガーマネジメント診断」をしてもらいました。アンガーマネジメントは知っていたけど、診断をしてもらうのは初めて。普段あんまり考えることが少ないので、今回は「怒りの感情」について考えてみようと思います。

実は私、怒りの感情が苦手です

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私は、普段あまり怒らないんです。自他ともに認めるところだと思います。もちろん仕事や生活の中で、多少イラっとすることはあります。でも誰かに怒りをぶつけるとか、相手に対して何か言うことはほとんどないです。それにすぐ忘れてしまいます。記憶容量が人より少ないんじゃないでしょうか?怒りを覚えていると、他の大事なことを忘れそうで早めに排除しているのかもしれません。多少グチっぽいことを言ったりすることはありますが、「本気で怒ることってないなぁ~」という状況です。

診断にもそれは現れていて、怒りの強度は「小」、怒りの持続性は「短」、怒りの頻度も「小」、怒りの体制は「大」。私、相当怒らないんだなぁ~って思います。それもそのはず、私はとにもかくにも怒りの感情が苦手です。喜怒哀楽の中で、「怒」と「哀」を避けて生きてきたと自覚しています。プラスに言えばポジティブシンキングなのでしょうが、反面それらを見ないようにして生きているとも捉えられます。

特に「怒」については徹底的に避けてきたのかもしれません。自分が怒ることもそうだし、人が怒っている場面にもできれば遭遇したくないとどこかで思っています。例えば、ディスカッションの中で誰かの語気が少し荒くなっただけで、心臓がバクバクしてきます。けんか腰の議論を好きな人はそう多くはないでしょうが、人より過敏に反応するタイプかもしれません。

その原因もなんとなくわかっています。父がお酒が入ると暴れるタイプで、理不尽な怒りを見て恐怖を感じて育ちました。母も精神的に不安定な人で鬱々としている時は、少しのことで長時間きつく叱責をされることがよくありました。両親ともに私が子どもの頃に病気で他界してますが、幼少期から思春期あたりまでの経験がトラウマになっている可能性があります。

子どもの頃、理不尽な怒りにふれ続けたことで「怒りが解決することはない」「怒っても何かが変わるわけではない」と、どこか冷めた大人になったのではないかと自分で分析しています。


怒りの矛先は自分にむいている

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私があまり怒らないからといって、怒りの感情コントロールができていると果たしていえるのか?このあたりが焦点になりそうです。

怒りって、きっと相手(社会とかも含めて)への期待が先にあって、それができなかった・期待のようにはいかなかったことで湧いてくることが多いのではないと思います。

「どうしてそうなの?」
「どうしてわかってくれないの?」
「なんでやってくれないの?」

私も娘たちが小さい頃はよくイライラしてました。クッションを投げたりして物に当たったこともあります。それもやはり、自分なりの期待や理想や願いや「~するべき」といったべき論と、結果にギャップがあったからです。

怒りが期待の表れだとすると、私が怒らないのは「相手に期待していない」からという理屈になります。そう思うと、すごく冷たい人間に思えますね。子どもの頃から、相手に変わってもらいたい、何かしてもらいたいという期待は叶わないことが多かったので、だったら自分ができるようになればいいという思考が根づいているんだと思います。

診断では、怒りが自分に向きやすいことが指摘されていました。他人・自分・モノの中で、少しだけ「自分」が多い結果です。「たしかにその通りです」って思います。

なんでできなかったんだろう?
もっとこうすればよかった
このくらいの準備はできたはずなのに
もっとがんばれたはずなのに・・・

そんな風に、自分に対する怒り(というより責めてる感じ)は、わりと頻繁に感じます。怒りが他人に向かない分、自分に矛先が向いてしまうのが私の心のクセのようです。


怒る時は上手に怒れるようになるといいな

「怒り」は悪、というイメージがありますが、実はすごいエネルギーになる感情だと思っています。理想と現実のギャップを知ることで怒りが生まれ、それが原動力となり行動につながっている例はたくさんありますよね。私も、自分への怒りが向上心や探究心・好奇心につながっていると思っています。怒りを行動のエネルギーに変えていけるといいですよね。

それに、ちゃんと怒らなければいけない時は、しっかり正しく怒ることができるようになりたいです。部下後輩指導の研修に登壇すると、若手を叱れない上司の悩みをたくさん聞きます。私も怒るのが苦手だから、部下に厳しいことを伝えられなかった苦い思い出があるので、気持ちがすごくわかります。つい「いい人」になろうとするのが私の悪いクセでした。

怒りを無理に抑えるのではなく、怒りの感情と上手に付き合うとか、上手な叱り方ができるといいですよね。感情に任せて言うのではなく、ちゃんと伝わるように伝える伝え方。そんなこともいつか書いてみようと思います。

参考:日本アンガーマネジメント協会


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