マガジンのカバー画像

記憶のカケラ

210
書き溜めていた文章を少しづつUPしていきます
運営しているクリエイター

#ショートストーリー

短編小説:チョコレートケーキ(はなちゃん物語)

チョコレートケーキがいい! はなちゃんは目に涙をいっぱい浮かべて、お母さんに言いました。 …

短編小説:蝶々

ワタクシ、蝶々。 正式名称は、アカタテハ。 アゲハチョウの一種でございます。 ワタクシの美…

短編小説:おしるこ

ぼく、おしるこ。 自販機の片隅にいる、缶のおしるこ。 正直、あんまり、人気ない。 ぼくはそ…

ショートストーリー:パソコン

私がはじめてパソコンを手に入れたのは1998年頃だっただろうか。 テレビも持っておらず、Windo…

ショートストーリー:萩焼

私のうちには、萩焼の茶碗がある。 古い古い彼はすでに100歳をとうに超えている。 萩のナナバ…

短編小説:冷蔵庫

私が初めて買った冷蔵庫は紺色だった。 それまで白い冷蔵庫しか使ったことがなかったので、紺…

短編小説:依存

私、彼がいないと生きていけないの。 それが私の口ぐせだった。 その話をするたび、友達は皆、そんなに依存するのやめなよ、と止めた。 だれも分かってくれない。 彼がどれほど私にとって大切かを。 彼だけが私の心も身体も暖めてくれる。 私は彼がそばにいないと、眠ることもできない。 彼を抱きしめて寝る時だけ、生きている、と実感できる。 友達と旅行に誘われても、彼を置いていくのがツラくて断った。 もし、私がいない間に誰かに彼を奪われたら・・ そう考えただけで私は不安に襲われる

物語:誓い

その日は仕事が終わらずうちに帰った時にはすっかり夜がふけていた。 ただいま。 真っ暗な部…