風邪をひいたお客様がドラッグストアに来店 さて何を求めにきた?
はっきりと寒くなったと肌で感じる今日この頃です。
この季節で思い出すのは、ドラッグストアに勤めていたときの、風邪薬の相談業務が絶えなかったことです。
当時の社長に言われたことを今でも覚えています。
「風邪をひいたお客様がドラッグストアに来店。さて何を求めにきた?」
僕たち社員はこぞって、当時の売れ筋や自社のおすすめ商品を答えていましたが、社長に一喝されました。
「お客様は早く元気になることを求められている」と。
当時の僕は「くそーやられたー、わかってたのにひっかけられたー」とイキがる様に思ったことを忘れません。
極論かもしれませんが、お客様は風邪をひいてドラッグストアに来るけれど、風邪薬を買いに来るのではないんですね。
結果的にはそれらを買い求めるのでしょうが、真の目的は、「早く治して元気になりたい」ことこそが私たち店側が一番気が付かなければならないことです。
僕は今キャリアコンサルタントとして、人々の仕事上のお悩みを聴かせてもらっています。
一番大切にしていることって何かなと振り返ると、やはり当時の社長の言葉がすぐに出てきます。
風邪薬は症状を抑えるための手段の一つ。元気になる方法を、その人に合った治し方を徹底的に考え、提案することこそが真の仕事と言えるのはないかと思っています。
キャリアコンサルティングも同じです。
お客様が到達したいところは、履歴書の書き方を教えてもらいたいわけでも、上司の愚痴を聞いてもらいたいわけでも、自分の仕事適性を知りたいわけではないはずなんですね。
その先にある、自分の仕事と向き合い、モチベーションを維持し、イキイキと毎日働いていたい。そんな自分を取り戻したいから、相談に来るのだと思います。
例え最初のうちは、ただ聞いてもらいたいだけと言われる方も、「自分には今の仕事は成果がでないけど、お客さんから認められるようになりたい。今のままホントは続けたいから自信を取り戻したい」など、本当の来談目的を教えてくれます。
風邪をひいた=風邪薬、キャリア相談したい=仕事に不満や悩みがある。
などといった表面的な言葉に惑わされずに、その人が求める真の目的を見出してあげることが、仕事としての大切な気構えであり技術だと思います。
NORIYUKI.
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