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こんにちは。me:Riseキャリアコーチの中田です。(コーチ紹介インタビュー
師走に入り慌ただしくなってきましたね。
昨年から引き続き今年もコロナ禍での生活でしたが、あっという間に1年が過ぎてしまったように感じます。

早速ですが、1on1ミーティングをする際に上司の方から
「なかなか部下から話をしてくれない」
「会話が通常業務の話で終わってしまい深い話ができない」

という悩みをよく伺います。

上司の方向けの1on1研修ではコーチングスキルである承認、傾聴や質問をお伝えしますが、これらテクニックをうまく使えている方でも部下との1on1がぎこちないままの方がいる一方、スキルはまだ改善の余地があるものの1on1が部下や上司ご本人にとって良い時間になっている方もいます。

何が違いなのかなと観察したり、部下の方からの感想を聞くなかで、1on1を部下にとって価値ある時間にできている方とそうでない方には次の3つのスタンスの違いがあると感じました。

私自身がリーダーであったときにはこれら3つのスタンスを常に持ててはいなかったなと反省していますが、今1on1の進め方に悩んでいる方や、これから始める方のご参考になれば幸いです。


1. 自分の意見を押しつけてしまう

上司の方は部下の方よりも業務経験が長く知識も豊富なことが多いので、部下が抱えている悩みや課題に関してどうしたら良いか、課題解決に向けた方法が見えていることが多いです。また、ご自身が同じような悩みを乗り越えてきた経験があることも多いでしょう。そうすると、悩んでいる部下を前にすると「こうした方がいいよ」「これをするべきだよ」とついついご自分が良いと思うアドバイスを部下に伝えたくなるのは自然なことだと思います。

一方、部下の立場から見るとどんな風に感じるでしょうか? 
あっ、このアドバイスはすごくありがたい!と思うこともある一方で、
「自分はAのやり方を試してみようと思っていたけれど、上司がBっていうならBの方法をしないとまずいかな・・・」
「結局いつも自分の意見が正しい前提で言ってくるんだよね。1on1っていうけれど普段の仕事の指示と変わらないな・・・」
と感じてしまうこともあるわけです。
このようなやりとりが何回も繰り返されていくと、部下はどんどん心を閉ざしていったり、1on1=普段の業務ミーティングという前提で仕事の話しかしなくなります。

1on1ではまずは部下の考えや気持ちを尊重し聞くことが大事になります。部下が課題を話しているときに解決策を頭の中で考えながら聞いていると、実は部下の話を十分に聞けていない状態に陥っています。ご自身のアドバイスや解決策は一旦脇に置いて、部下の表情や話に集中して聞いてみましょう。すると、「あれ、今日は自分の話を真剣に聞いてくれている」と部下にも伝わり、もっと上司に話してもいいかな、と自分の考えや気持ちを話しやすくなります。


2.自分は部下のことをよく分かっていると思っている

コミュニケーション力がある上司の方が陥りやすい点です。1on1で部下の考えや気持ちに耳を傾けましょうと申し上げると、「自分はいつも部下とコミュニケーションを取れているし、部下も自分の意見を言ってくれるのでその必要性はないと思う」と話す方がいらっしゃいます。

実際に部下がいつでも本音を話せるような関係やチームづくりをしている方もいる一方で、業務のコミュニケーションが取れているけれども深いコミュニケーションはできていない場合があります。

後者の場合、部下に「日頃よく話しているから1on1やらなくてもいいよね」と言っても、部下の方は複雑かもしれません。「前から相談したかったことを1on1で話そうと思っていたのにな・・」
「1on1も結局普段の会話と変わらなそうだな」と感じてしまうわけです。

また、日頃から部下のことよく分かっているという上司の方に、「どの部下の方とも同じようなコミュニケーションが取れていますか?同じ関係性を築けていますか?」「それぞれの部下の方の最近の悩みや、これからどうしていきたいかという希望はご存じですか?」と聞くと、大抵の方は言葉が詰まってしまいます

上司の方のコミュニケーション力が高いのは、それだけ部下との関係性が築きやすい素地を持っていらっしゃるので、とても残念だなと感じます。もう部下のことを分かっていると思ってしまうと、それ以上深く部下のことを知ろうという興味がなくなってしまいます

もしかしたらまだ自分が知らない部下の側面があるのかもしれない、いつも前向きに仕事をしているけれど悩みはあるのかな、これからどうしていきたいのだろう、といったように、日常の表面的な言動からは見えない部下の考えや気持ちにまで関心を持っていただくと、1on1の中で部下に対してもっと話してもらおう、もっと考えを聞きたいなというモチベーションにつながり双方にとって良い場が築けるのではないでしょうか。


3.自分自身の成長のための努力をしきれていない

3点目は特に自戒の念を込めて書きますが、上司自身がさらに人間として、あるいは職業人として成長努力をしているか、自分をアップデートしようと日々がんばっているか、も部下との1on1の質に影響すると感じます。

ありとあらゆる経験をして、あらゆることに答えをだせるような長老のような上司なら別かもしれませんが、部下がこの上司に自分の考えや気持ちを話したいなと思う要素の一つに、人間的な魅力や人として、職業人として尊敬できるか、という要素があると感じます。

一定レベルの経験や知識、人生経験を積めば部下が抱える悩みや課題に対してサポートすることは比較的容易と思いますが、部下からすると成長に対する努力を止めてしまっている上司の言葉は、過去の成功例や時代遅れの内容に聞こえてしまうかもしれません。上司に対してもある部分で尊敬はする一方、これからの時代を共に乗り越えていくビジネスパートーとして相手に自分のことを話したい、相談したいとは思わないかもしれません。

みなさんが部下の立場であれば、どのような上司に魅力を感じますか。
どのような上司についていきたい!と思うでしょうか。
40代、50代、あるいは60代になっても謙虚さを持ちながら自分自身をアップデートしていくような人に魅力を感じませんか。そういう人についていきたい、自分のことを話したい、聞いてもらいたいと思いませんか。


以上が、1on1で部下が話しにくいなと感じる上司の3つのスタンスになります。

完璧な上司はいませんし、だからこそ日々私たちは皆努力をしていると思いますが、もし今部下との1on1で悩まれている場合は、是非ご自身のスタンスを振り返るきっかけしていただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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