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私の手にした宇宙

小学校時代のクラス文集では、将来なりたいものの欄に「宇宙飛行士」と書いた私。
能力云々は置いておくとして、その頃の私は、圧倒的に壮大で未知なるその世界に、ただひたすら夢と憧れを抱いていた。

同時に本を読むことも好きだったから、図鑑や科学誌、SF小説や、やや怪しい実話もの(宇宙人を見た!話した!捕えた!みたいな)まで、学校の図書室や近所の図書センターにある宇宙関連の本は、ほとんど完全読破の勢いで読み漁った。

だけど、大人になってからの自分を知る人からすれば「えーっと、宇宙って…あの宇宙?」と思われるんじゃないだろうか。結婚して以来のここ20数年で、宇宙どころか北海道外へ出たのは弟の結婚式の時ただ1度きり。国内旅行すら、世の平均を下回るかもしれない日々を送っている。

だが、それだからといって私の宇宙が消えたわけじゃない。この広い銀河系のどこかに必ず(多分)いるはずの、私と同じようにささやかな日々を送る同志を想い、会えなくても話せなくても、日々心で励まし励まされる。
え?宇宙人の存在を信じているのかって?
いやいや。そもそも考えてみてほしい。
出来れば、ちょっとだけ調べてみてほしい。
この銀河系に、星は一体いくつある?
その星は恒星、つまり太陽系の太陽みたいな星だから、それぞれの周りに地球みたいな惑星はいくつ周ってる?
気の遠くなるような数の星があるのに、その中で地球だけが生物を有してる唯一無二の存在だなんて、さすがに思い上がりも甚だしい。謙虚さこそが、地球人の美徳だったはず。(そうだっけ?)

そして例えば、嫌なこと不安なことに押し潰されそうな日や、納得できず怒りに震えるような時に、宇宙の大きさを思い出せたなら、全てが小さく思えてくる。あらゆるものを包み込む宇宙の大きさと、そこに無数に息づく友の存在を信じることに、デメリットは何もない。

会えない友に、想いを馳せながら。
今の私が自ら作れるとしたら、こんな宇宙。

結局、オチはそれ?
ハイ、これです。七夕も近いので。
天の川(のつもり)ゼリーをムースにのせて。

青い部分はバタフライピーとブルーハワイシロップの2層を重ね、その上にミルクの白と葡萄ジャムのピンクを少しずつ。
1番トップにコーティングシュガーを散りばめたら、私の宇宙の出来上がり。

宇宙飛行士には遠く及ばず、それどころか1ミリたりとも宇宙と接点のない日々を送っている。
だけどこんな私でも、おそらく家族が「何これ?!」と言いながらも食べてくれるであろう甘く優しい宇宙なら、とりあえず手にすることが出来たのである。 


ちなみに、今回の投稿のきっかけは、回ってきた「異文化カルチャー企画」のバトン。

このバトンを渡して下さったのは、常に周りへの気配り優しさ温かさオール満点の対応をされつつ、ご自身でも丁寧な暮らしを実践していらっしゃるshinoさん。

そしてこのあとは、どなたに渡して良いのかちょっと見当がつかないので、大変申し訳ないけれど、バトンは発起人でいらっしゃるチェーンナーさんへお返しさせて頂きます。


今回は、楽しく参加させて頂きました。

どうもありがとうございました。

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