「副業の思考法」國富竜也著

「副業の思考法」」國富竜也著　KADOKAWA
副業はもはや変わったことでも先進的なことでもない。誰もが直ちに始めるべきことなのだ。
トヨタでさえ終身雇用制は維持できないとのこと。年功序列制度など、今や化石と化している。いわゆる日本独自の雇用形態というものが抜本から変わってきているのだ。国や政府も副業を基本的に推進するという立場に変わった。副業を企業が禁じることが違法となりつつある。
社会が急速に変化している。それがこの10年ほどで顕在化してきている。先日読んだ村上龍著「希望の国エクソダス」ではないが、希望がない国になりつつある。

國富氏など若い世代がこのような問題意識を持って「副業の思考法」を出版していることは希望だ。一人ひとりが個人が稼げる技術、術を持つということが求められている。

本業があるから副業がある。その先に副業を複数持つ、複業があるのだ。収入源が１つであることのリスクが計り知れなく大きくなっている。だからこそ複業なのだ。複数の収入源があれば、どれが一つ枯渇してもダメになっても何とかなる。ところが一つだと不景気でリストラされれば、即座に路頭に迷うことになる。

若者は日本を脱出せよ、中高年は農地を買って自給せよと呼びかけた人もいる。実際に日本を脱出している人々もいるだろう。

フリーランスはは雇われない働き方であり、雇用関係にない。そのことがUberEatsなどで露呈したように、最低賃金すら守られないような働き方に陥る可能性もあるのだ。そのように副業でも時間を提供して雇われて働く仕事はどんどん辛くなっていくのだろう。

結局、時間を切り売りするのではなく、自分で商品を作り出して売ることができればよい。買ってもらえる自分コンテンツを作り出せればベストだ。一番最初に仕組みを作ることがこれからの生き残る道なのかと思う。

会社勤めのモヤモヤを吹き飛ばす副業の思考法　収入・転職・起業のリスクに打ち勝つ次世代型「働き方」