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26、常連のなり方 東正任さんの巻②

 人の時間は、みんな平等に1日24時間しかない。
 情報収集も取りに行くより、集まる仕組みを作った方が効率的だと
前章で書いたが、人脈作りについても効率的な方法がある。

 異業種交流会に出席し、名刺を一生懸命配っても、数日経つと顔と名前が一致しない、どんな人柄だったか、何が特徴か思い出せないなんて経験が誰にでもあるのではないだろうか。

 私の頭の中のサラリーマン像を根底から変えてくれた         福岡ドーム時代の上司・東正任さんは、そのコツを見事に実践していた。

 例えば、中洲の屋台。
我々は月に一度しか行かない出張客。

東さんは、座るなり、屋台に貼ってある料理メニューを指差して、
「左から右まで1品ずつ全部」とオーダー(笑)。

「そんなに食べられるの?」と驚く店主を尻目に、すべて平らげる。

もちろん横に座っている私に、
「樫野、若いんだから、これも食えよ」
と嬉しいような、トバッチリのような緩い指示を受け援護射撃。

翌日、私はせっかく博多に来たのだから「もつ鍋」とか「寿司」とか   違うものを食べに行きたいのだが、東さんに連れて行かれるのは同じ屋台。

これが3日続く。
3日目には、「あ、東さん!」と屋台店主は明確に脳裏に刻み、
その後一年に一度の訪問でも忘れられる事はなかった。

料理のサービスが増えたり、わがままを聞いてもらえるようになったのはもちろんのこと、福岡ドームで企画するイベントの街角モニター的なヒアリング場所としても店主自ら協力してくれるようになる。

月に1度を一年間続けるよりも、濃い一日を3日続ける方が効果的。

今でも、飲み会で東さんの昔話で盛り上がる事は多い(笑)。

自分プレゼンテーション の達人、人脈作りのつぼ、常連のなり方、
教わった事は数知れない。


楽しんでもらえる、ちょっとした生きるヒントになる、新しいスタイルを試してみる、そんな記事をこれからも書いていきたいと思っています。景色を楽しみながら歩くサポーターだい募集です!よろしくお願いします!