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335 小田原・北條氏の居城と新城下町を訪ねて

何度も訪ねている好きな駅、小田原。

小田原駅に来ました。箱根に向かう玄関口として、はたまた新宿方面の特急ロマンスカーへの乗換駅としてその重要性は高く、この日も多くのお客さんでごった返しています。観光客と地元住民が交差するこの小田原駅の雰囲気が好きでわたしはよくこの駅に立ち寄っています。

ただ、小田原駅で降りて観光をしたことがあるか、と聞かれると正直なところありません。いつも他のどこかに行くための中継地でしかありませんでした。それではもうしわけない。

というわけで、今回は小田原市内を散策してみたいと思います。

北條氏最後の拠点・小田原城

小田原駅から歩いて10分強、小田原城に到着しました。堀に架かる朱に塗られた橋(学橋)が目をひきます。

小田原城は1500年以降北條氏の拠点となっていた城です。1590年の豊臣秀吉の小田原攻めでは徹底した籠城を行いましたが遂に屈し開城したことで知られています。

馬出門から橋を渡って入城します。城の東南部分を中心に立派な堀が残ります。

天守の正面に構えられたのが常盤木門。常盤木とは常緑樹のことで、常に緑の葉を維持する常緑樹のように、未来永劫繫栄するようにという意味で名づけられました。江戸時代初期にはあったとされています。

天守に到着しました。もとあった城は北條氏が滅亡したあと、家康の家臣である大久保氏が途中改易はあったものの統治を続けてきましたが、明治時代になり廃城、解体されました。今の天守は昭和35年に再建されたものですが、再建までの数年間、この石垣の上には観覧車が設置されていました。数年間のことだったようですがいったいどんな姿だったんでしょうね。見てみたかったです。

実は小田原出身・二宮金次郎の故郷

さて、昭和時代の多くの学校にこのような銅像があったことをご存じでしょうか。この方は二宮金次郎といって、農家の身分でありながら薪を背負いながら本を読んで勉学に励み、貧しかった家を建て直し、藩の財政の立て直しにも貢献して武士の位まで授けられた人です。勤勉の象徴として多くの学校にこの銅像がありましたが、最近は撤去が進んでいるそうです。「ながらスマホ」のようで悪い見本になっているからという実しやかなうわさがありますが、時代が違いますので真に受けない方がいいでしょう。

この二宮金次郎が生まれたのがここ、小田原です。小田原城の隣には報徳二宮神社があって、二宮金次郎が祀られています。報徳とは「私利私欲に走るのではなく社会に貢献すれば、いずれ自らに還元される」と金次郎が説いた報徳思想から名づけられています。

海の小田原を訪ね歩く。

足湯、見えますか?

城の外に出てもう少し歩きます。小田原の特産品といえば提灯とかまぼこ。特にかまぼこを含めた練り物は非常に有名で、駅前でも鈴廣などのかまぼこ店が軒を連ねています。
小田原かまぼこ通りは旧魚市場周辺にあり、この通りと旧東海道に沿ってかまぼこなどの練り物を売る店が軒を連ねています。

先客がいて利用できなかったんですが、鱗吉さんはなんと足湯に浸かりながら練り物を食べることができるんですよ。

練り物産業が盛んということでわかる通り小田原は漁業も盛んな町です。早川地区には小田原港もあって新鮮な魚を食べることもできます。ただ正直、私は小田原と海があまり結びついていませんでした。それは国道1号線が海の景色をさえぎってしまっているから。小田原の海も見てみたいと思っていたら、海の景色をさえぎる国道1号の下を潜って海に出られるポイントがありました。

このトンネルを抜けると海!
見えてきました!

相模湾にたどり着きました。ここは御幸の浜といい、明治時代に明治天皇がここで地引き網漁をご覧になったことからこの名がつきました。この日は天気が良かったんですが意外に波が高かったです。

泳いでる人がいました。。。大丈夫?

小田原の新名物・新城下町へ

今日はよく歩きました。また20分ほど歩いて小田原駅に戻ります。
小田原駅の東口は最近ミナカ小田原という複合施設がオープンしてにわかに活気づいています。

オフィスやホテルも入る施設ですが、中でも話題なのが1階から3階までの「小田原新城下町」。練り物屋や土産物店など多くのお店が入り、新たな観光スポットとなっています。これまで東京から人が来ても箱根に向かって素通りしてしまいがちでしたが、新たなスポットができたことで小田原に滞留してもらえることになりそうです。

蔵のような造りが城下町っぽくていいですよね。
3階がフードコートになっていてオープンスペースで飲食を楽しめます。

わたしは六左衛門さんのおむすびをいただきました。鮭とたらこ。小田原名物アジフライ食べたかったんですが、結構並んでたんですよね。。。キンメダイのお店も魅力的でした。何度も来ないといけませんね。

旅のクライマックスは展望足湯

ミナカ小田原の魅力はこれだけではありません。14階に登ると展望足湯があって、小田原の街や相模湾が一望できます。

14階にやってきました。やはり人気の施設ということで平日ですがかなり混雑しています。

少しだけ待って足湯に浸かることができました。こちらのお湯は箱根湯本の天成園さんのお湯だそうです。ちょうどいい湯加減で気持ちいい。

ふと見上げれば、小田原の町と相模湾。いい眺めですね。

このフロアからは小田原城も眺められます。かつての城主も小田原城からこのような景色を見ていたのでしょうか。

何度も来ていながら、初めて廻った小田原の街。城あり、海あり、新城下町ありのみどころいっぱいの街でした。次に来たときは練り物やアジフライもいただきたいですね。お腹を空かせて訪ねてみることにします。












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