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450 真夏の南国・須崎で鍋焼きラーメンを食す。

7月6日の高知ドライブ。天候に恵まれ、34℃を記録する暑さになりました。

四万十市に四万十町。地元の人でないと混乱しそう。
双方とも平成の大合併で誕生した新しい町です。

雲一つないいい天気。やってきたのは太平洋に面する町、高知県須崎市です。なかなか来る機会がなかったのですが初めて訪ねることができました。
ここに来たら食べたいと思っていたのが「鍋焼きラーメン」。須崎市の名物として知られています。この炎天下で鍋焼き・・・どうかとは思いましたが次いつ来るかもわかりません。ここは思い切って名物を頂くことにします。

鍋焼きラーメンは昭和20年にこの町で営業していた谷口食堂が発案したと言われています。熱々の状態で食べてもらうために出前の際、ホーロー鍋でラーメンを作ったというのがその始まりだそう。ご主人が亡くなると昭和55年に食堂は閉店しましたが、その味を忘れることができない人たちが鍋焼きラーメンプロジェクトXなるものを立ち上げてみごとに復活、現在では土鍋スタイルで市内のラーメン店で提供されています。南国土佐で鍋焼きラーメンで、北国山形では冷やしラーメンが発達。食の歴史って面白いですね。

数ある鍋焼きラーメン店の中で一番有名なのは「まゆみの店」。芸能人も多数ここを訪れています。ただこの日はお昼時というのになんだか静か。イヤな予感がします。

がびーん。。。

なんと臨時休業でした。仕方がありませんので近くでほかの店を探すことにします。なお、まゆみの店は旅色でも紹介されています。


まゆみの店から5分ほど歩いたところにある「豚太郎」。高知県内に多数の店を持つチェーン店だそうですが、ここでも地元の味、鍋焼きラーメンを食べることができました。

注文して10分も立たずに運ばれてきた「鍋焼きラーメン」。れんげが鍋蓋の上に乗って提供されます。それではオープン!

蓋を取ると湯気とともに鶏がらスープの香りが店内に放たれます。生卵やちくわが入っているのが特徴的。これも元祖である谷口商店のスタイルを継承したものです。なんでも鍋焼きラーメン七か条なるものが存在するそうで、

一、スープは、親鳥の鶏がら醤油ベースであること
二、麺は、細麺ストレートで少し硬めに提供されること
三、具は、親鳥の肉・ねぎ・生卵・ちくわ(すまき)などであること
四、器は、土鍋(ホーロー、鉄鍋)であること
五、スープが沸騰した状態で提供されること
六、たくわん(古漬けで酸味のあるものがベスト)が提供されること
七、全てに「おもてなしの心」を込めること

須崎市ホームページ

こちらのお店でもその七か条をまもった鍋焼きラーメンが提供されています。スープはあっさりとしており、麺はこしがあるしっかりと食べ応えのある麺でした。確かに暑いのですが、食べるのに苦労する感じはなく意外にあっさりと食べることができました。

どうです?食べたくなったでしょう?

「鍋焼きラーメン」。戦後ひとつの店が始めたラーメンがいまや町の味としてなくてはならないものとなりました。B級グルメブームの波に乗って知名度は全国に広がりつつあります。真夏に、とは言いませんがみなさんも高知旅行に来た際は是非須崎市に足を延ばして鍋焼きラーメンの味を堪能しに来てください。

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