マガジンのカバー画像

読書感想文

42
読んだ本の話
運営しているクリエイター

#オオカミ

「荒野のおおかみ」を読んで

「荒野のおおかみ」を読んで

ヘルマン・ヘッセ
「荒野のおおかみ」
(Der Steppenwolf) 1927

狼好きなので、タイトルに惹かれて読んでみた。

動物の狼ではなく、「荒野のおおかみ」を自称するヘッセ自身を投影した五十歳男性の物語だった。
巻末訳者(高橋健二)解説によれば《小説としての構想もととのっていない》《当初は読者を失望させ、嘆かせた》《いろいろな点で波乱を巻き起こした問題の多い作品》ということで、かなり

もっとみる
メスオオカミになりたい

メスオオカミになりたい

私が心酔する心の師匠、メンターは「狼」だ。

オオカミを崇拝するきっかけになったのは「神なるオオカミ」(姜戎 著)という本だ。人生で5本の指に入るおもしろさだった。
観てはいないが映画化もされている。

日本にも黄砂が飛んでくるモンゴルの草原オオカミというのは、同じアジアに生きるものとして、心理的にも近しさを感じる。

この本では本編のあとに、「知的探索 ―オオカミ・トーテムについての講座と対話―

もっとみる