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2024年2月の記事一覧

「ブロッコライズド」を読んで

「ブロッコライズド」を読んで

私のイチ推し作家である吉田棒一さんの本「ブロッコライズド」を読んだ。

外見サイズは厚めの文庫本。厚めの文庫本な時点で読み応えがありそうだが、実際に読み始めるとMr.インクレディブルの赤ちゃんの特殊能力並に見た目と質量のバランスがおかしく内容がズシリと詰まっている。常日頃の吉田棒一さんのtweetで垣間見られる言葉の氷山の水面下部分はこんなにも膨大だったのか。内容はエッセイ的なもの、小説的なもの、

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落合陽一「現代の魔法使い」

落合陽一「現代の魔法使い」

「これからの世界をつくる仲間たちへ」
落合陽一
2016年4月初版発行

約8年前の本である。
落合氏の本は書かれてから数年後に読むくらいが一般人には丁度良いかもしれない。そんなことを思っていたら、noteに同じことを言っている人がいた。

この本は、これから未来を作る若者に向けて書かれたものだ。コンピュータが浸透した世界で「魔法をかける人」になるか「魔法をかけられる人」のままになるか。
当然「魔

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未来のコドモ

未来のコドモ

しばらく落合陽一にはまり続ける。
「ニッポン2021-2050 データから構想を生み出す教養と思考法」落合陽一×猪瀬直樹
2018年10月初版発行

コロナ東京オリンピック前夜といったあたり。では古いかというとそんなことはない。そんなに日本は変わらない。

この本の中で私に一番刺さったのは、限界集落についての話題で出てきたこの言葉だ。

私たち大人は、未来の人たちの機会を奪っていないだろうか。自問

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