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コンテンポラリーアート、現代写真の研究者たちによる若手作家の作品、展覧会を紹介するレビューマガジンです。※執筆者随時募集 執筆者/ ・斉藤勉 京都芸術大学 大学院修士課程卒(M…
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2024年2月の記事一覧

目的化をスライドさせ、新たな意味の構築を図る—堤麻乃《In progress》

北桂樹 21世紀の情報化とインターネットの普及はわたしたちの世界の理解を急激に変化させてい…

Crossing Lines
6か月前
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《My Soul Train》小林由

東北芸術工科大学の東京選抜展で小林由さんの《My Soul Train》は、ダイナミズムがあった。 …

Tsutomu Saito
6か月前
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《虚の秘密は私のみぞ知る》石黒光

東北芸工大の東京選抜展、石黒光さんの作品は出口近くに提示されていた。大きな画面、絵画では…

Tsutomu Saito
6か月前
1

東北芸術工科大学美術科東京選抜展の萩中茉優の展示

萩中茉優さんの展示は球体関節人形と版画作品を提示していた。 二体の球体関節人形が木の椅子…

Tsutomu Saito
6か月前
3

《少女信仰》鹿野真亜朱

東北芸工大学の東京選抜展、何年前から見ているだろうか。恐らく2019年から見ていると思うが、…

Tsutomu Saito
6か月前
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《Observing Variation in Sliced Loin Hams》森田明日香

IAMAS の修了展は昨年と比べると規模が小さい感じがした。ソフトピアジャパンセンタービルとワ…

Tsutomu Saito
6か月前
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名古屋芸術大学の村瀬ひよりの展示

名古屋芸術大学の西キャンパスは、フラットな敷地なので歩きやすい。油画が展示されるZ棟は、飛び地になっていて、道路を渡っていく。それまで見ていた展示とは気持ちを切り替えて作品と向き合うことができる。 そんなZ棟で最初に見た村瀬ひよりさんの作品、「さかいめ」と書かれたステートメントがあったが、展示空間は、村瀬さんの様々な作品によって構成されており、さながらポートフォリオのようであった。 モノクロで描かれた作品は木炭で描かれている。《さかいめ》は、自身の日常と日本の他の地域や、

《陳列》森崎萌黄

名古屋芸術大学の卒業・修了制作展はスタンプラリーを実施していた。スタンプを集めるための順…

Tsutomu Saito
6か月前

《目覚めの挨拶》平石はるな

京都市立芸術大学の作品展、平石はるなさんの作品が圧巻だった。 大きな画面にピンクの花と鳥…

Tsutomu Saito
6か月前
4

《echo-typing》遠藤梨夏

佐賀大学の卒業・修了制作の期間にあわせてSAGA ART WEEKが開催されている。佐賀市内のアート…

Tsutomu Saito
6か月前
1

《美少女戦士私》岩崎佑香

佐賀大学は有田にもキャンパスがあり、毎年の卒業制作ではセラミックの作品が多く展示されてい…

Tsutomu Saito
6か月前
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《無題》埜口さくら

佐賀大学の日本画は面白い。近藤恵介さんに依る所が大きいと思う。昨年は武蔵美市谷キャンパス…

Tsutomu Saito
6か月前
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《無題》坂本紗菜

佐賀大学の卒業・修了制作展、坂本紗菜さんの作品はひときわ目を引いた。 カオスであるが、き…

Tsutomu Saito
6か月前
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《月桂》, 松延怜亜

佐賀大学の卒業・修了制作展を見に来た。京都から始まった卒展巡りも佐賀で一段落になる。佐賀大学との縁は4年にもなり、キャンパスも(芸術系に限れば)どこに何があるのかも把握できた。 松延怜亜さんの作品《月桂》は、暗転したギャラリースペースで展示されていた。プロジェクターで映像を投影するが、プロジェクターの前には根巻き苗の金木犀が置かれている。金木犀に金木犀の映像を投影している。風に揺れる金木犀、手前にある金木犀もそうだが、花はなく匂いはしない。これが何の木なのか、最初にステート