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名古屋芸術大学の村瀬ひよりの展示
名古屋芸術大学の西キャンパスは、フラットな敷地なので歩きやすい。油画が展示されるZ棟は、飛び地になっていて、道路を渡っていく。それまで見ていた展示とは気持ちを切り替えて作品と向き合うことができる。
そんなZ棟で最初に見た村瀬ひよりさんの作品、「さかいめ」と書かれたステートメントがあったが、展示空間は、村瀬さんの様々な作品によって構成されており、さながらポートフォリオのようであった。
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モノクロで描かれた作品は木炭で描かれている。《さかいめ》は、自身の日常と日本の他の地域や、世界の様々な場所との対比を思って描いたという。
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木炭を使った作品を卒業制作に選んだのは、より作品と向き合う時間がとれるからだという。白黒の画面を見つめていると、脳内で色を連想する。鑑賞者が作品と向き合う時間もとれるのかもしれない。
展示スペースの奥に提示されていた作品は、キャンバスそのままだった。
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モチーフの不穏さもさることながら、全体につけられた皺や、タッカーの針の跡が、更なる作品との対話へと繋がる。
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画材や支持体の選択は、その時々によって変わるという。油絵具は早く、木炭は遅い。クレヨンなども用いる。無造作に綴じられたポートフォリオからは、様々なモチーフ、画材、支持体の作品が見られた。
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