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2012年のJ1リーグを今更振り返る【サンフレッチェ広島初優勝】

2012年J1リーグを覚えているだろうか。
サンフレッチェ広島サポーターならもちろん覚えているだろう。初優勝の年である。

長年のサンフレサポーターも、その後にサポーターになってくれ方もあの初優勝を振り返ってみよう。

2012年のメンバー構成

2012年メンバー

・長期政権となったペトロヴィッチ監督に代わり森保一監督が就任。
・即戦力として新潟から千葉和彦、大宮から石原を獲得。
・新卒で増田卓也、韓国からファンソッコとイデホンを獲得。
・レンタルで平繁が復帰、夏の移籍で辻尾と塩谷が加入。

開幕から10節まで〜序盤戦をプレイバック〜

第1節○広島1-0浦和
伝説となった浦和戦。槙野の浦和加入によりスタジアムは不穏な空気が漂い、槙野がボールを持つたびに大きなブーイングが響いた。
約三万人が詰めかけた一戦は、ゴール前のこぼれ球をエース佐藤が押し込み広島が勝利した。

第2節●清水2-1広島
苦手とする日本平での一戦は早々に失点を許し、後半頭にも追加点を取られる。広島は攻勢に出て15本のシュートを打つも、コーナーから千葉のゴールで一点を返すのみに終わる。

第3節○広島2-0鹿島
鹿島 新井場の退場でゲームを有利に進め、佐藤と大崎のゴールで快勝。

第4節○FC東京0-1広島
自陣GKから繋いだボールをミキッチがアーリークロス。飛び出した佐藤が決めウノゼロ勝利。佐藤のJ1通算ゴールが98点目となった。

第5節○広島4-1G大阪
前半9分に青山のスルーパスから佐藤が先制弾で通算99点目を決める。続く32分、大崎が倒されて獲得したPKを少し強引に譲ってもらった佐藤が確実に決め、史上10人目のJ1通算100点目を記録。後半にはヤンドラこと平繁がJ1初ゴールを含む2得点を決め快勝。

第6節●鳥栖0-1広島
16本のシュートを放つも不発。水沼に決められ昇格組の鳥栖にまさかの敗戦。

第7節△広島1-1名古屋
田中隼磨のゴールで先制されるも、後半アディショナルタイムに森脇のミドルが決まりドローで勝ち点1をゲット。名古屋のストイコビッチ監督がブチギレてスーツを投げるシーンが印象的だった。

第8節○川崎1-4広島
川崎は直前で監督交代し、広島OBの風間監督が就任。この日は攻撃陣が爆発し、左サイドを抜け出した山岸のコントロールショット、石原の体感を生かしたゴール、ミキッチ→佐藤のホットラインからのゴール、佐藤のヘディングシュートが決まり圧勝。

第9節●広島0-1新潟
攻め込むも無得点で新潟に敗戦。今季ホームで初の黒星となった。

第10節○柏2-5広島
佐藤の2ゴールで簡単にリードを奪うも、田中とワグネルのゴールで同点に追いつかれる。しかし、ミキッチのアーリークロスに高萩が反応して勝ち越し、その後石原の2ゴールで終わってみれば5得点の快勝。個人的ベストゲームである。なお、当試合の解説を務めた玉乃淳氏がめちゃくちゃ面白かった。

10節終了時の順位

10節終了時

広島は、好調な仙台・清水に続く3位と上々のスタートを決めた。鹿島、横浜、前年優勝の柏がスタートダッシュに失敗。




11節から20節まで〜中盤戦をプレイバック〜

第11節●広島1-3横浜FM
前半6分、60m近い青山のロングシュートが決まり先制するも、猛攻にあい完敗。

第12節○広島3-2神戸
終了間際までリードされるも石原のゴールで同点に追いつくと、奇跡は後半アディショナルタイムに起こる。エリア外でボールを持った森脇がシュートフェイントで相手を交わすと右足を振り切り逆転ゴール。またしても森脇でポイントを稼いだ。

第13節○札幌1-3広島
厚別での一戦は今季10点目となる佐藤のゴールで先制。その後高萩からのパスを受けた山岸のゴール、森崎浩司のFKが決まり3得点快勝。

第14節○C大阪1-4広島
雨の試合となったがこの日もゴールラッシュ。一度は柿谷のゴールで追いつかれるも、高萩、佐藤、石原×2の攻撃陣揃い踏みで4発快勝。勝ち越しの佐藤のゴールは、厳しい体勢からなんとか足に当てた、泥臭い執念のゴールだった。

第15節△広島0-0大宮
ホームでの一戦も今季初のスコアレスドロー。首位仙台もドローで勝ち点差広がらず。

第16節△仙台2-2広島
アウェイでの首位攻防戦。首位仙台と勝ち点差2で迎えた一戦はウィルソンのゴールで仙台が先制。その後、またしてもミキッチからのクロスを佐藤が決め同点。後半には森崎浩司のビューティフルボレーで逆転するも、79分にウィルソンに決められドロー決着。痛み分けに終わる。

第17節○広島2-0磐田
決め手に欠くも、中島の技ありゴールで先制。後半アディショナルタイムに森崎浩司が追加点を決め、3位磐田から勝ち点3をもぎ取った。

第18節○広島3-0川崎
前半開始早々、CKでサインプレーが炸裂。高萩が蹴ったCKはボックス外で待つ清水の足元にピシャリ。清水が直接打ったボレーシュートはそのままゴールに吸い込まれ、あっという間に先制。その後も佐藤の2ゴールで、前半19分までに3点リードし、川崎からシーズンダブル達成。ここで首位を走り続けていた仙台に代わり、広島が初めての首位に立つ。

第19節△鹿島2-2広島
2度もリードを奪うも、2度とも大迫のゴールで追いつかれドロー。

第20節●広島1-2清水
この日も佐藤のゴールで先制するも、終盤に2点を許し逆転負け。天敵の清水にシーズン2敗を喫する。ここで仙台が再び首位に立つ。

20節終了時の順位

20節終了時

上位は接戦も、直近10試合で7ポイントしか取れなかった清水が脱落。一方前年優勝のレイソルが直近11試合で26ポイント積み重ね急浮上。首位仙台に、広島、浦和、柏が追う構図。




21節から30節まで〜終盤戦をプレイバック〜

第21節○大宮1-2広島
オウンゴールと清水のゴールで勝利した広島はこの時点で再び首位に躍り出た。

第22節○新潟0-2広島
この日もエース佐藤のゴールで先制し、石原の追加点で危なげなく快勝。

第23節●広島0-1FC東京
広島とミラーゲームを仕掛けてきたFC東京の前に無得点。ルーカスの技ありゴールに仕留められ敗戦となった。直近5試合で4勝1分のカモだっただけに痛い負けとなった。再び仙台に首位を明け渡した。

第24節△磐田1-1広島
またまた佐藤のゴールで先制も、駒野のゴールで追いつかれる。2戦連続で取りこぼし、仙台に差を広げられる。

第25節○広島2-1仙台
2回目の首位攻防戦は雨のホームゲームとなった。この日は森崎和幸のロングシュートで先制するものの、赤嶺のゴールで追いつかれる。試合は78分、この日躍動し続けた高萩が叩き込み試合を決める。ゴール後の舞うような高萩らしいパフォーマンスが飛び出し、広島が首位に返り咲く。

第26節○名古屋1-2広島
左サイドの清水がシザースで相手をかわし先制弾。闘莉王のゴールで追いつかれるも、試合終了間際に森脇が頭で折り返したボールがそのままGK楢崎を越えてゴールに吸い込まれ逆転勝利。通称、モリワキの『パスゴール』が炸裂した。

第27節○広島4-1鳥栖
清水の2試合連続ゴールなどで4発快勝。佐藤も2ゴールで今季20点目をゲット。着実な首位がためを見せる。

第28節△横浜FM0-0広島
相手の硬い守備を崩せず無得点。後半にはPKを与えるも、横浜の小野が失敗。辛くも勝ち点1を持って帰ることに。なお、この試合が夏に加入した塩谷の初先発となった。

第29節●広島1-2柏
アウェイで快勝した相手だったが、試合終了間際のCKから増嶋竜也に決められまさかの敗戦。得失点差で優位に立つものの、仙台に勝ち点で並ばれる。

第30節△G大阪1-1広島
またしても前半戦に快勝した相手に取りこぼす。残留争いのG大阪、首位争いの広島ともに痛いドローとなる。

30節終了時の順位

30節終了時

広島と仙台が勝ち点55で並び大混戦。優勝争いはこの2チームに絞られる。




31節から最終節まで〜優勝争いの行方をプレイバック〜

第31節○広島3-0札幌
すでに降格が決定した最下位札幌をホームに迎えたゲーム。危なげない試合展開で森崎浩司、佐藤、水本のゴールで3発快勝。 
【広島勝ち点58 仙台勝ち点56(ドロー)】

第32節●浦和2-0広島
梅崎、鈴木のゴールで完敗。開幕戦のリベンジを果たされる。 
【広島勝ち点58 仙台勝ち点57(ドロー)】

第33節○広島4-1C大阪
広島が勝ち 仙台が負ける場合のみ広島の優勝が決まる一戦。高萩が幸先よく先制すると、清水・石川のつなぎから青山が追加点。山口蛍のファウルで得たPKを佐藤が決め、後半には石川のプロ初ゴールが飛び出し4発快勝。
同時刻に行われた仙台-新潟の試合で仙台が破れ、広島の初優勝が決まった。
【広島勝ち点61 仙台勝ち点57(敗戦)】

第34節○神戸0-1広島
残留争い中の神戸は勝てば残留であったが痛恨のPK献上。森崎浩司が決めて広島が勝利し、神戸は降格が決定した。

最終順位

最終順位

仙台はプレッシャーからか最後の5試合で3分2敗と失速し優勝を逃した一方で、広島は一回も連敗が無く安定した戦いを見せた一年であった。
広島はここから黄金期に突入。2012年、2013年、2015年と立て続けにJ1を制覇し、2010年代最強チームとして君臨した。




その他記録

佐藤寿人:J1MVP、得点王(22点)、ベストイレブン、フェアプレー個人賞
西川周作:ベストイレブン
水本裕貴:ベストイレブン
青山敏弘:ベストイレブン
高萩洋次郎:ベストイレブン
森保一:最優秀監督
チーム:フェアプレー高円宮杯

クラブワールドカップ2012:世界5位
ナビスコカップ:GL敗退
天皇杯:2回戦敗退。



最後に

感動的な初優勝を飾った2012年からはや11年。2023シーズンはどんなかな活躍を見せてくれるのでしょうか。
4度目のJ1優勝を目指して頑張りましょう!!

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