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新入生へ伝えたいこと/「学校は手段」

もうすぐ4月。デザイン専門学校の講師を新任することとなりました。

今年入学される生徒はほぼ2000年生まれ18歳の子たち。

先生としてはまだスタートラインに立ったところで、正直右も左もわからない私です。そんな中で自分の学生生活を思い返し、私が経験してきたこと、後悔や反省から学んだ知恵や工夫、壁の乗り越え方をシェアする気持ちで伝えたいという思いで講師をすることを決めました。

まだ先生として何もできていない中で私は今、何を伝えられるのか?

考えてみた。

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実家にある中学の卒業文集。たしか、「20歳の自分、どうなっていたい?」みたいなよくあるお題がありました。それに対するそれぞれの思いのページ。そこにあった私の書き込みは「美大生になっている!」でした。

結論から言うと、美大に現役で合格し、中学の頃の夢を叶えています。

でも、今思い返すと、この目標は間違っていたなぁと思います。それは、目標を「美大合格」としてしまったがために、入学後、卒業後のビジョンが全く描けておらず、いざ大学生活がはじまってみると夢を叶えたその先には何もない自分がいました。なんとなく通学してなんとなく卒業して、お金がなくなって、初めて自分はデザイナーで食べていきたい!と思い、その時、生き方を真剣に考えました。自分の人生のあり方、ビジョンを描くこと、それに向かってアプローチする時間。私はとても遅かったと思います。

私は、なにを間違えたのか?それは、「学校」とは学校そのものは目標ではなく、「学校」とは目標を叶えるための手段、方法だということです。先生たちもあなたたちの目標にアプローチするためにサポートします。だから、学校に来ること、卒業することを目標としないでほしい。

じゃあ何を目標とするか?

正直、まだ先月まで高校生だった方が多い中、入学されたばかりで今、卒業後のことを明確に描くことはとっても難しいです。

それはこれから考えながら学んでゆけばいいし、学んで行く中で、今とは考え方が変わっていく人もたくさんおられると思います、けれど、誰もが「より良い」自分の生き方を模索していていることは変わりません。

あなたは卒業後、どんな風に生きて生きたいですか?それぞれひとりひとりの答えにアプローチできるよう、この学校を、先生をあなたのこれからの生き方の手段に使ってほしいと強く思います。

どうか、今こうなりたいと思った自分の生き方に正直にいてあげてください。そして学生生活の中で、叶うような針路をとっていきましょう。夢を予定に。学校はその手段。



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