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146日後にカナダ移住する脱サラ夫婦|海外移住は「逃げ」なのか

こんにちは、さやです!
(写真は、都内で撮影した神社敷地内の美しいお庭です)

カナダで家族移住まで、あと146日。

最近、海外移住を「日本脱出」「海外逃亡」などど表現したメディアに出会います。

海外に移住するのは、日本でまともに生きられない不適合者の逃亡行為でしょうか?

個人的には、そう言われても仕方ないかな、と思うときもあります。

それは、私が自分のことを「繊細さん」のひとりと思っているからかもしれません。

繊細さんかもしれない

繊細というか、なんというか。

少し前に、HSS型HSPという言葉に出会いました。
「刺激を求める繊細さん」みたいに表現することもあるようです。

この言葉に出会ったとき、「コレ絶対私だ!」と衝撃を受けたのを覚えています。

思い当たる節が、ありすぎるのです。

大学時代、旅館の仲居アルバイトをしていたとき、30歳くらい上のベテラン仲居にこう言われました。

A型の子って、丁寧か、気にしぃかどっちかなのよね!さやは、完全に気にしぃよね!別に悪いことじゃないけど!
(※標準語訳)

老舗旅館でした。ここではないけど。

この言葉をしつこく覚えていること自体、私が気にしぃである証でしょう。

一方で、母にはよくこう言われました。

あんたはもう次から次から、わざわざやらなくて良いことに手を出して…誰に似たのかしらね。
(※標準語訳)

そうなんです。

子どもの頃からボランティア委員長や生徒会役員など、なにかとめんどくさそうなものに首を突っ込んでいました

そのくせ、激しく人見知りで、他者と深い関係を築くのが苦手。

周りの人と違う意見を持つことが多く、ムリして合わせるのがイヤなくせに、「変わってる」と思われるのも恐怖でした。

おとなしくしていれば目立たないのに、つい好奇心が優って目立ってしまう。

なんでも手を出しちゃう。

結果的に関わる人が増え、表面的には問題なく過ごしているけど、心は大きく疲弊しました。

私は、HSS型HSPなのだと思います。

イヤになるくらい「同調」が苦手

それから、とにかく人に同調することが苦手でした。

思ってもいないことを、「わかるー!」「私もー!」と、合わせられません。

「普通に考えて〇〇でしょ」と言う人をみると、「あなたの言う普通ってなんですか?」と食ってかかりたくなります(笑)

考え方なんて十人十色なのに、「普通」を振りかざして他者をバカする言動が苦手です。

しかし、社会で生きいると、「空気を読まなければならないシーン」があります。

「なるほどですね!」ってやつができない。

自分を消して、「わかります」と言うべきシーンが、あちこちにあふれているのです。

特に衝撃を受けたのは、30歳くらいの頃の上司の言動でした。

とあるレンタルオフィスを訪問したときのこと。

思ったより広くてきれいね!良かった!

と、その上司は言いました。
その後すぐ、上司の上司が現れて、こう言いました。

なんだ。思ったより狭いな。

すると、私の上司は満面の笑顔で返します。

そうなんですよ!
ちょっと想定してたより狭い感じしますよね!?

広いの?狭いの?あなたの意見は・・・?

びっくりしました。
あまりの変わり身の早さ。

同調力が高いと言うべきでしょうか。

私にはマネできないと思う反面、「ああやってうまく人に合わせられたら良いのな」とも思いました。

とにもかくにも、私は同調が苦手なのです。

しかし、「共感」や「寄り添い」は得意

同感と共感は、きっと大きく違う。

人に合わせることが苦手な私

人に共感したり、寄り添うことは得意です。

企業の人事責任者をしていたころ、従業員のひとりが新型コロナウイルスに感染しました。

関東地方の医療崩壊が連日叫ばれる中、その方は酸素濃度が90%を切っているにもかかわらず、救急車を呼んでも受診できない状況でした。

何もできない歯がゆさを嚙み締めつつ、チャットで毎日の状況確認や声掛けをおこないます。

やっと受診できたころには肺炎を起こしかけており、そのまま入院。
大変だったと思いますが、まずは医療にかかれたことに安堵しました。

体調が回復して復帰したのち、その方が私に言いました。

チャットだけであれだけ寄り添ってくれるなんて、さやさんの「オンライン寄り添い力」、ハンパないですね。ほんと救われました。

オンライン寄り添い力、とは…

何もできていないと思っていた私にとって、その言葉は意外でした。

でも、思い返せば「寄り添い」や「共感」に対して、感謝していただいた経験がこれまでにもあります。

納得できないことに同調できない。
でも、相手の立場を共感して寄り添うことはできる。

これは、私の強みだと実感した瞬間です。

生きづらい環境から逃げ出したい

遠くへ、行きたい。的なやつ。

海外移住から話がだいぶそれました。

人一倍気にしいで、そのくせ謎に好奇心と行動力があり、他者への同調が苦手だが、共感力は高い。

これらはすべて、HSS型HSPの特徴のようです。

繊細なくせに突っ走ってしまうこのタイプにとって、日本は少し生きにくい風土かもしれません。

なぜなら、同調を強く求められ、異端がつまはじきにされるから。他者の目を気にすることを、自他に求めるから。

こんな環境では、繊細さんは疲れ果ててしまいます。
実際、私も職場の人間関係に疲弊しきっていた時期もあります

仲良しグループの会話。
何が正解かわからないのよ。。

こんな生きづらい環境から抜け出したい。
自由気ままに生きることを許容される環境に移りたい。

こう思って海外移住するのは、「逃げ」だと言われても仕方ないのかもしれません。

嘘か誠か、欧米の皆さんは多様性を認め合い、個性豊かに生きているのだとか。

自称HSS型HSPの私にとって、それは今すぐに飛び込みたいほどうらやましい環境です。

海外移住の目的は「逃げ」ではない

どっちかっていうと「自由への挑戦」なのよ!

しかし。

私たち家族が海外移住する「目的」は、生きづらい日本から逃げることではありません。

海外移住の目的は、子どものころの夢を実現すること。
そして、子どもたちの選択肢を広げることです。

日本から離れることで、結果的に生きづらい環境から逃れられるかもしれません。

しかし、それはあくまで「副作用」であり「目的」ではないのです。

だから、私は「海外移住は現実逃避」とか「逃亡」とかいう声にNOと言いたい。
少なくとも、我が家は違うと思っているのです。

生きづらさから逃げたいのは本当ですけどね。

そういう気持ちがあるから、「海外逃亡」という言葉を、真っ向から否定できないのだと思います。

このnoteを読んでくださるみなさんは、少なからず海外移住に関心がおありだと思います。

あなたの移住目的は、現実逃避ですか?

そんな問いに、一度はがっぷり四つに向き合ってみるのも、よいかもしれませんね。

悩みすぎないのもたいせつ。



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