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やっぱり灰と幻想の街 - Ash12

ここ数日、noteをおさぼりしてしまいました。生きてる合間にAsh12を巡り、研究をのそのそ進め、人と会っていた。そんな印象の数日。早く寝た方が良いのですが、連夜人と会い、今宵はお酒で頭が痛いので、おさまるまで書いています。

木曜日です。

年休(年次有給休暇の略?)を結構前もって取っていました。ゆとりさんが、デザイナのさーちゃん霧島アートの森に行くというので、連れて行ってもらうことにしました。運転にイマイチ自信がないので、アートの森には誰かに乗せていってもらわないと、なかなか行けないのです。

アートの森では、写真家・石川直樹さんの個展が開催されています。道すがら、Ashの会場をいろいろ巡るというので、たのしげなお出かけです。Ashは、今年で12回目となるクラフトやデザインのイベントです。数日前の日記でも言及ed。

出発する頃、桜島がドカンといきました。

まずは、街中の加治屋町から吉野という小高い住宅地に引っ越したGood dayから。

竹細工のHi Hoさんの展示です。鹿児島は、竹が日本一だそうです(確か、竹林面積で)。竹の籠と、鼠の置物を購入。鼠は、研究室に飾りました。研究がうまくいきますように(科研費も取れますように)。いいものを取り揃えているお店です。マルヤガーデンズの7Fにもあります。

お昼は、同じく吉野にある しょうぶ学園 で。

以前、パスタ屋さんには来たのですが、蕎麦屋さんの方は初。お味も器も優しくてよかった。しょうぶ学園は、レストランやアート、音楽など盛んな施設です。

先日、新しくできた建物の柿落としのライブにも行きました(上の写真)。ここで、高木正勝さんと久々に会ったのです。Otto & Orabuのライブは、大好きです。

ゆとりさんは、パン屋のポンピ堂でシュトーレンを買ってました(後に食べ始めました)。

続いて、アートの森へ。

撮影できないゾーンでは、鹿児島や沖縄を中心とした島の祭りの写真に見入り、キャプションも読み込みました。各祭りの共通点と差異を考えると、面白い。島々を南下すれば、台湾や東南アジアにも繋がっていく。鹿児島の祭りといえば、お面文化をセットで思い浮かべます。悪石島のボゼは印象的。

いつか、島を巡ってみたい。

後半の展示のK2登山のビデオが秀逸でした。本当に、険しい。そこまでしてやっと撮れる写真なのだな、と。

アートの森の次は、Monoさんへ。以前は、鹿児島市の街中、照国にお店がありました。SILASUのみんなに連れていってもらって、すごく良いお店だなと思ったものの、もう直ぐ閉店して霧島に移るという時期でした。移転後のお店をやっと訪れることができました。

お隣にはFUQUGIさんの工房があります。

以前、祖母にFUQUGIさんのQという木のコップをあげたのですが、他界後は僕がそれを持ち帰って自宅で使っています。この日は、研究室用にTRUNKというコップを購入。冷たい飲み物と、歯磨き用に使い始めています。大学で、こまめに歯磨きをすることにしたのです(参照:ライフスタイルの危機)。

MonoとFUQUGIさんの工房の周りには、まさに何もなく、日が落ちると真っ暗。空港と桜島、その向こうに開聞岳が見えます。

金曜日です。

午前中、たぶん、メールを返したり部屋の整理をしていました(朧げな記憶)。同僚の近代文学者が訪ねてきて、学内で僕が関わっている仕事について、アドバイスを頂きました。若干熱量が高く、瞬間的に面食らったのですが、友人として溢れ出す親切心を感じました。僕の書類での文章のしたため方、分かりやすさの方向性が間違っていた(読者の思考の構造が僕の理解と全く違った = 分かってもらえなかった)ということがよくわかりました。まだ、どうすると良いかの見定めが出来てないのですが、頃合いを見てお仕事しないといけません。大学のお仕事をしていると、ポピュレーションごとに理解の構造というものが違うということを突きつけられる場面によく遭遇する気がしています。これは「人それぞれ」ということよりも、「教員間の専門分野の違い」x「事務職員さんの手続き論の習慣」x「若い学生さんの傾向」の結果として、複雑な結末を見ることが多いという観測をしています。

お昼を食べた後(たしか、大学にいく前にダンケンのパンを購入)、研究関係のお願い事などをメールしたり、整理した気がします。このタイミングで、共同研究者に音声データを送ったり、その説明を追加で送った気がします。歯磨きを2回しました。

夕方は、Ashの展示でケーゴさんの会場へ。

ケーゴさんは、鹿児島でお家をつくる会社を経て、家具デザイナーとして独立した方で、いまは東京におられます。僕より年下ですが、非常にかっこいい大人だといつも思います。竹を活かした家具の展示と、家の造り(この家自体が作品)が、なんとも心地よいのです。日本家屋の懐かしさが取り込まれていました。僕が語るより、お写真の方が良いでしょう。

この会場まで、自転車で行ったので、普段行かない地域の眺めも楽しみました。やっぱり、鹿児島は、好きだなぁ。夜は、とある学生さんや卒業生さんにおいしいお店に連れていってもらいました。蛇や有象無象についてお話しました。

土曜日です。

土曜日は、何をしていたかな... 結構寝坊をかましたと思います。その後、大学へ。当初は、鹿児島Ruby会議にうかがおうと思っていたのですが、ここのところ意外と大学の仕事をしてしまい、急遽共同研究の話もあり、不義理をしてしまいました。にもかかわらず、あまり進捗はなかった、ような気がする日でした。マウスのお世話などもしました。

この日の夜は、noteで日記を始めた頃に、制作というものへの思い、その純度の高さについて感銘を受けたダイクさんとお会いすることになっていました。

上記日記の日は2hも立ち話で盛り上がってしまい、後日、dの知人たちがダイクさんの納品の際に「のんだらええやん」とセッティングしてくれました。

ダイクさんと会うまでの間、夜になってからゆとりさんとAsh巡りです。

まずは、陶芸家の城さんの展示。城さんは、とてもおっとりした方で、お話ししていて安心します。そんなお人柄なので、日常で使う器として心地よい作品が多く、僕も好んで使っています。いろんな意味で、ゆとりさんの師匠筋の方です。

会場は音楽学校の建物で、素敵な空間になっていました。レトロな建物で、昨今では作れないと思います。Ashは、会場選びも面白いです。城さんにお茶を立てていただきました。

続いては、OWLへ。服や雑貨、本も扱うお店です。店主の馬場さんは、Judd.さんとも仕事をしていて、クールチョイスのフリーペーパー作りも一緒にやりました。馬場さんは、Ash12の実行員長(?)です。ちなみに、今使ってるリュックもOWLで購入しました(ちなみに、同じリュックを栃木の友人が背負ってます)。

お店の商品は主に2Fにあるのですが、1Fはギャラリーとして、ここ1-2年でオープンした記憶。鹿児島の器で有名な ONE KILN(ワンキルン)のコラボ作品が展示されていました。日頃、鹿児島の土や灰で制作されていて、今回もそのようなコンセプト(地元の素材を使う)だと思われます。土や石や草の香りがしました。店内に、ゆとさんの友人夫妻がいらして、おしゃべりしました。

最後に、僕も最近好んで着ている服のHiHiHiの展示。

天文館にあるホテルニューニシノのフロントで展示されていました。サウナが有名なホテルで、1部屋だけランドスケープ・プロダクツがリノベした部屋があります。ここを会場にするのか!という面白さ。HiHiHiの服は、ちょっとお高いので、頻繁には買えませんが、本当によろしい。

ところで、ある時期にできたと思われるホテルには、なんでニューがつくんでしょう?(旧ニシノのどこへ?)

こののち、アイリンのお宅でカレーをご馳走になりました。一気にたいらげてしまいました。なにこのおいしさ。レトロなだんらんキッチン。

コーナーポケットに移動しました。ダイクさんは、予定より遅れるご様子。店内に、お1人で俳句の先生がおられて、一緒に飲み始めました。ゆとりさんとアイリンの俳句の先生です。さらに、いろんな常連が加わり、ダイクさん登場です。漫画、映画、アート、詳しすぎて舌を巻きます。その内容は、長くなるので割愛しましょう。いつか、彼のイベントを組みたいです。ゆとりさんは、僕を置いて帰り、しかも「2人でもっと話してから帰ってこい」とのことで、もう1杯だけ飲みながら話しました。

すでに深夜だったので、少しだけ、と思ったのですが、とある超有名美術家(グロ系)がめちゃくちゃ腰が低い人だった話など、面白すぎて、気付けば3時半。慌てて帰路につきました。また、純度を頂きました。

日曜日です。

せっかく作ったポテサラが、外食が多すぎて減ってないので、パンに乗せて焼いて食べながら、ワンピースを見ました。その後、大学へ。

いくつかメールをしたりした後、機材のセッティングをしました。夏に買った結構高い機材と、これまで使っていた機材を繋いで同期する試みです(以下は数ヶ月前の写真)。

重い腰をあげて(これがまた常に重いのだ...)、本腰を入れることにしたのです。多少のノイズが乗りつつも意外と簡単にできたり、まったく埒が明かないこともあったり、割と課題が明確に。


夜は、鹿児島を訪れている知人と会いました。一度しか会ったことがないのですが、お世話になったのです。以前、京都を訪れた際(118週間前)、京都のdにいったのですが、うっかり水曜日に行ってしまいました。路面店のdは水曜日が全国的にお休みです。

d京都は佛光寺の敷地内にあり、その点でとてもユニークです。食堂とストアがあります。佛光寺の中に入り、外観だけでも見ようと、うろうろしていたのですが、店員さんがそれに気付いて、中に入れてくれたのです。ちょうど、展示の入れ替えで、どうせ仕事をしているからと。その店員さんがiさんで、いまは、島根で地域おこし協力隊をしているということでした。そのお仕事の出張で、鹿児島にいらっしゃいました。

マルヤのd鹿児島で待ち合わせました。d鹿児島のスタッフのみんなとも少しお話をしました。iさんはお買い物も。iさんの友人で霧島で働いているマレーシア人のYpさんも一緒です。3人で郷土料理屋の分家無邪気に行きました。

iさんとYpさんは、なぜ友達なのか。上海で運び屋業をしているときの同僚だったそうで、壮絶だな!と思いました。Ypさんは、華僑なので、中国語も話されるのですが、iさんが中国語も話せてびっくり。中国とアメリカの大学にいたとのこと。なんとも、ナチュラルにインターナショナル。争うよりも「ピースでしょ」と言っていました。その後、Ypさんは京都で働き、今は霧島の有名な旅館で働いているそうです。それぞれの国の話や地方というものの話、これからの仕事の展望など、楽しく話しました。iさんは、北九州のご出身ということで、先日訪れた小倉の話もしました。必要なオリジナリティと幸せについて。


なんだか、人間や、世界を信用したい気持ちになりました。


分家無邪気の2Fでは、Ashの打ち上げが行われているということで、ちょっと覗きに行きました。いろんな人がいます。お修さんもいらっしゃいました。iさんは、お修さんらが手掛けたリバーバンク森の学校に明日視察に行くということだったので、ご紹介しました。

リバーバンク森の学校 | Riverbank(一般社団法人リバーバンク)リバーバンク森の学校へようこそ! Welcome to RIVERBANK SCHOOL in the WOODS! リバriverbank.jp

リバーバンクは、グッドネイバーズジャンボリーの会場です。下の写真は、今年のジャンボリーで。


制作者の姿勢

Ash12の間に、あっという間に11月から12月になりました。

いろんな作家さんの話を聞きながら、オリジナリティや制作への姿勢というものを、間接的に伺うことができた気がします。以前は市内中心部でイベントをしたり店舗を構えていた人が、奥地に店舗を移したり、制作に集中して籠ったり。一方で、展示やイベントにどんどん出店して慌ただしくしている人がいたり。人生のフェーズごとにバランスがあるのだろうなと思い、話をうかがっていました。

いま、僕自身も、フェーズの変化を感じるし、フェーズを変えたいと思う日々です。

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