君と異界の空に落つ2 第3話
瑞波(みずは)は分かりやすく怒った顔をしていたが、怒りが積もれば積もる程、無口になって無表情になる、そうした性格の部分まで理解されては いなかった。
耀乃(あけの)の世界から、こちらの世界へ降りて、凪彦に押さえ付けられていた一年半……程か。その間、姿を見る事も叶わなかった瑞波の意識は、過保護を超えて執念になり、あれだけの柱を立たせるに至った。
やっと凪彦に解放されて、耀乃が入った人間の童子を抱いて、どうしてこれだけの穢れを未来の伴侶に呑ませたか。凪彦への冷めやらぬ怒りが