富士通の中古PCを購入しました
つい先日、M.L COMPUTERSというショップで販売されていた、富士通の中古PCを購入しました。LIFEBOOK U937/Pというものです。2017年3月製造モデルです。15,000円でした。
流石に7年も前のモデルなので、本体の使用感、ディスプレイの焼き付けっぽい残像はあるものの、バッテリには劣化はほぼなく、結構お買い得商品でした。おそらく、企業の事務などの内勤者向けで使われていたPCのようです。
プロセッサはi5-7300Uという事なので、第7世代のプロセッサです。なのに、Windows11が入っていたので、早速OSを入れ直しました。
さて、もともとこのような古いPCを購入した理由は、以下の通りです。
私の家のNAS(Synology製)では、VM上でLinuxが動いています。その上で、Pythonとbashで自作したプログラムを毎日動かしています。PythonはWebスクレイピング用、bashは音声関係用として動いており、どちらも私にとってはとても重要なプログラムです。
ただ、これらの開発にはMac(M2のMacBook Pro)を使用しています。Pythonのプログラム開発には問題ないものの、bashのプログラム開発には若干の問題があるため(bashから呼び出す外部プログラムがLinuxとmacOSではパラメータとかが違ってくる)、Macの上でUTM(QEMU)を動かし、x86用プロセッサ向けの仮想環境を作成し、その上でLinuxを動かすという開発環境を構築していました。私のMacはAppleシリコン搭載機なので、仮想環境はエミュレーションモードで動いており、若干速度的な問題もあり(20年ほど前PowerPCのMacでWindowsを動かしていた時よりは何倍も早いのですが)、ネイティブなIntelプロセッサのLinux環境が欲しいな、というのが1つ目の理由です。
次に、せっかくネイティブなLinux環境で開発をするのであれば、1台でなんでもできる環境を構築できないかと思ったのが、2つ目の目的です。つまり、普段使いにLinuxを使用してみてはどうだろうかという興味が湧いてきました。よく、ブログなどでLinuxを普段使いしている人の文章を目にすることがあるのですが、本当にストレスなく、メール、ブラウジング、オンライン会議等々ってできるの?という検証をしてみたかったのです。
もし、Appleの今後のMac製品戦略が気に入らなくなってもLinuxがあれば大丈夫だという安心感を得たかったのも大きな理由の一つです。
さて、結論から申し上げると、私のスキルではLinuxを普段使いすることはできそうになく、早々にLinuxを普段使いすることを諦めてしまいました。
あえて私のスキルと言ったのは、スキルがあれば解決ができるかもしれないことを私は解決できなかったことが1番の原因です。例えば、次のような問題がありました。
ログインとかでいちいちパスワードを入力するのが面倒なので、指紋センサーのUSBドングルを購入しました。Amazonなどで販売されているものは、Windows Helloのものばかりで、Linuxで使用できるかどうかわからないものばかりでした。仕方ないので、純粋な指紋センサーではなく、FIDO2/U2F対応でLinuxもOKと謳っているものを購入しました。一応、Windows Helloにも対応しているとのことだったので、LinuxでダメでもWindowsで使えるかと思い購入したんですが・・・。
その製品、どうやらWindows Helloは、マイクロソフトのセキュリティの方針転換で対応できなくなっており、Linuxの方は純粋な指紋センサーではないので、ログイン画面で使用するには色々と工夫がいるようでした。
純粋な指紋センサー、つまりfprintプロジェクトが対応している指紋センサーの場合は、何も考えず、ユーザー設定画面に指紋認証ログインの項目が出てくるようですが、私が購入したものは当然出てきません。一応、ググって/etc/pam.d/sudoと/etc/pam.d/gdm-passwordや/etc/pam.d/lightdmに呪文を1行書いてあげれば、ログインやsudo時に指紋を読み込むことができるようになったのですが、Linux上で動いている1Passwordアプリ(パスワードマネージャアプリ)はそんなの関係なくパスワードを毎度毎度要求してきます。数多くのサイトのパスワードは、1Passwordで管理しているため、これを使用しない日はありません。その度ごとにパスワードを要求されると効率が落ちてしまいます。どうも、fprintプロジェクトで対応している指紋センサーの場合は、1Passwordもそれに従うようですので、指紋センサーでロックを解除するらしいです。
指紋センサーで早速1レベルストレスが上がりました。次ですが、日本語入力の切り替えと切り替え状態の表現がわかりにくく、文書を入力するたびに、どっちだったかがよくわからずキー操作を戸惑ってしまうという状態が続き、もう1レベルストレスが上がってしまいました。
こりゃダメだと、早速根を上げてしまい、Windows10(第7世代のCPUがサポートしている最後のOS)を入れ直し、Windows上でLinuxのプログラム開発を模索することにしました。ちなみに、24H2からなのかがよくわからないのですが、対応していないはずの第7世代のCPUであっても何の警告もなくWindows11がすんなりと入るのは、ここだけの秘密です。Rufusによるバイパス用メディアを作成する必要はありません。とは言え、その後のアップデートで穴が塞がれてしまう可能性があるので、ここは素直にWindows10をインストールすることにしました。
Windows上でのLinuxのプログラム開発の検討というと、WSLの事です。あまり、WSLについての知識もないため、マイクロソフトの公式のドキュメントとQiitaやZennなどで書かれている体験記をもとにセットアップを開始します。私のNASのVM上で動いているのはDebianなので、Debianをディストリビューションとして選択して、セットアップを進めました。
Windows10だからなのかよくわかりませんが、Linuxのカーネルが5.15.xと古いことを除いて、全く何の問題もなく使えることがわかりました。Windows側に入れたVisualStudioCodeとの連携も素晴らしく、また、WSL側に入れたGoogle Chromeの実行も問題なく、Linuxの開発体験としては非常に優れているということも判明しました。
WSL環境を作り直す場合も、wslconfigコマンドで削除も容易にでき、バックアップ、リストアもエキスポート、インポートにより容易にできるというのもわかり、マイクロソフトが如何にLinux開発者を取り込もうとしているのかの本気度もわかりました。
当然、ベースがWindowsであるため、日常使いはWindows側のアプリケーションを使い、必要に応じてWSL上でプログラム開発を行う、という点においては、ほぼ満点です。問題の指紋センサーも、Windows Hello対応のものを購入しなおせば問題ありません。
とりあえず、来年の10月までは、中古で購入した富士通のPC(Windows10)で開発できるのですが、その後、本格的に日常使いと開発をこなせるWindows11機をどう購入(新品?中古?)するかも検討する必要がありそうです。ただ、フォントが相変わらず汚いのがどうもWindowsを好きになれない点ではあるんですけどね・・・。
これほど、Windows+WSLの開発環境が進んでいるとは思ってもいませんでした。MacはMac特有のユーザ体験があり、それはそれで素晴らしいのですが、Windows+WSLということを避けて今まで体験してこなかった自分に反省ですね。
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