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公共のためになる同一の目的を生涯を通して持ち続けよ【超訳】自省録16日目

・今日の超訳

公共のためになる同一の目的を生涯を通して持ち続けよ。

・引用原文(第8巻46章より)

「つねに同一の人生目的を持たぬものは一生を通じて一人の同じ人間でありえない。しからばその目的はなんであるべきか、ということを付け加えなくては以上いったことは足りない。というのは、大衆が何らかの意思で善しとみなすものについての世論は必ずしも一致せず、その中にあるもの、すなわち公益に関するものについてのみ一致するようであるが、我々もまた同様に公共的市民的福祉を目的とせねばならない。自己のあらゆる衝動をこれに向ける者は、彼の全行動を首尾一貫したものとなし、それによって常に同じ人間として存在するであろう」岩波文庫 神谷美恵子訳 自省録より

・ちょこっと解説


・オルテガの「大衆の反逆」を思い出した。マルクス・アウレリウスの偉いところは、大衆に迎合するというよりも、大衆を導く存在として、常に一貫した態度をとらなければならないと考えているであろう。

・ポイントは「自己のあらゆる衝動をこれに向ける者は、彼の全行動を首尾一貫したものとなし、それによって常に同じ人間として存在するであろう」という箇所だ。自分だけのため、もしくは公益にそぐわないものに対する熱量に対して、マルクスアウレリウスは否定的な立場をとっているのだ。自己より他人、真君子たる考え方である。少しは小生も見習わなければならない。

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