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何故生きたいと思うのか。【超訳】自省録7日目

・今日の超訳

生き続けたいと思う目的なんだ。よく考えてみろ。そして一つ付け加えるのであれば、人間は自然の神秘によって生まれ、やがて自然の神秘によって死に、生まれる前に帰っていく。生まれたことを悲しまないように、死ぬことを悲しむ必要はないのだ。

・引用原文(第12巻31章より)

「君が求めるのはなんだ。生き続けることか。しかし、それは感じるためか。衝動に動かされるためか。成長するためか。つぎに停止をするためか。言葉を用いるためか。考えるためか。以上の中でなにが望むに足るものと思われるのか。もしなにからなにまで取るに足らないものであるならば、とどのつまりは理性と神への服従に向かうがよい。ただし以上のものを大切に思い、これが死によって我々から奪い取られた場合に悲しむならば、それはこのことと矛盾する。」 岩波文庫 神谷美恵子訳 自省録より

・ちょこっと解説

・原文は、かなり難解である。正直、小生はこれだけの短文ながら、半分も理解できない。生き続ける目的とは何なのか。しかし、マルクス・アウレリウスの一貫的思想、核をなす思想が、この第12巻31章には書かれている気がしてならない。

・ただひとつ、マルクス・アウレリウスはあまりにも多くの死を経験してきた。共同統治帝として、運命を分かち合った義弟ルキウス。生まれつき体の弱かったマルクスを支えてきた愛妻。生まれたばかりの自身の子供。疫病にかかる帝国の民。戦死していく兵…彼が考える死は、小生の考えるそれとはあまりに重さが違うということだ。

・このアウトプットを通じて、もう一度マルクス・アウレリウスの死生観を丁寧に読み解いていきたい。

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