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英語こぼれ話

はじめに

私の姉は20年ほどアメリカのオレゴン州で働いていて、数年前に帰国しました。
そんな姉から、アメリカでの話をきいていると「へぇ、そうなんだ」と驚く、アメリカで通じない日本人の英語の話や、全く知らないアメリカの常識などがいっぱいあって、みなさんにもぜひお伝えしたいと思って、noteに書いてみることにしました。
 
★英語だと思っていた言葉が、英語ではなかった!
★日本での意味とアメリカでの意味が違う英語
★知らなかったアメリカの常識
 
これからアメリカに留学したいとか、英語に興味があるという方にはぜひ読んでいただきたいです。
 
また、アメリカに行く気がない方でも、逆に英語が堪能な方にも英語が不得意な日本人はそう思っているんだと思える、「へえ、そうなんだ」なエピソードが満載です。
 
みなさんにも、「へぇ、そうなんだ」と思っていただけたら、嬉しいです。
 
*登場人物*
私・・・50代女性。二人の娘あり。英語は不得意。アメリカへは2回旅行に行っただけ。今となっては、中学英語も危ういくらいの英語力。
 
姉・・・50代。20代後半でアメリカに留学。約20年アメリカ・オレゴン州で暮らしていた。アメリカから帰国後、オランダでも数年暮らしていたことがある。現在は、日本在住。
 
以下のお話は、二人の会話を元に再編集して書いています。

#1.アメリカでウインカーは通じない

 アメリカ暮らしが長かった姉が帰国し、日本で働くために、約30年ぶりに日本で車を買い、運転することになりました。ご存じの通り、アメリカは右側通行、日本は左側通行。久しぶりの左側通行に、ドキマギしながら運転する姉の助手席に、日本で運転歴30年の私が指導係として乗り込みました。
 
私「次の交差点を右に曲がって」
姉「右ね」
と、ワイパーが動き出しました。
これ、あるある、らしいのですが、アメリカの車は右側通行なので、ウインカーとワイパーの位置が日本車と逆になっています。ですから、普段外車に乗っている人が日本車に乗るとよくするミスらしいです。
 
私「ウインカー出して」
姉「はいはい。右ね。あ、そういえば、アメリカではウインカーって言わないの、知っている?」
私「え?そうなの?じゃ、なんて言うの?」
姉「blinker」
私「どういう意味?」
姉「瞬き。ウインクは1回だけど、ウインカーって何回もチカチカするでしょ。だから、ウインカーは瞬きの英語blinkからblinkerなのよ。」
私「へぇ、そうなんだ。たしかに、言われてみれば、ウインクじゃなくて、瞬きだよね。なるほど。」
姉「ウインカーとの対比でblinkerって言ったけど、一番多く使われるのは、indicatorだね。」
私「なるほど。インジケーターは聞いたことあるけど、ウインカーは、ウインカーで通じると思うよね。インジケーターなんて思い浮かばないわぁ。」
 
アメリカでも、ウインカーはウインカーで通じると思っていました。びっくりです。
 
ただ、ウインカーもblinkerも目の動きに例えているけど、車の目と言えば、ウインカーではなく、ライトだと思っているのは、私だけでしょうか?

#2.アルバイトは英語じゃない

私には2人娘がいて、2人とも一人暮らしをしています。学生なので、仕送りで足りない分はアルバイトをしています。コロナ禍もあり、下の娘のアルバイトがなかなか決まらなかったのですが、やっとアルバイトが決まったと連絡がありました。
 
私「Mのアルバイト決まったよ。カフェだって。よかったわ。これでお小遣いもなんとかなりそう。」
姉「そう。よかったね。あ。そういえば、アルバイトってアメリカでは通じないこと知っている?」
私「アルバイトって、英語じゃないの?」
姉「日本人の悪い癖だよね、外来語を聞いたら、全部英語だと思う癖。」
私「じゃあ、アルバイトは何語?」
姉「アルバイトは、ドイツ語で仕事、労働と言う意味」
私「じゃあ、英語でアルバイトはなんていうの?」
姉「part-time job」
私「パートなんだ。日本では、パートタイム募集!ってアルバイトと別枠で募集されているけど、アメリカではパートもアルバイトも一緒なんだね。」
姉「full-time jobに対して、part-time jobなのよ。」
私「あー、なるほど。フルに対してのパート、確かに。」
姉「ところで、日本はパートとアルバイトってどんな使い分けしている
の?」
私「調べてみようか。」
 
ネット検索。
 
私「わかったよ。もともと日本のアルバイトっていう言葉は、パートタイムで働く学生に使っていたみたい。今は、学生に限らず、主婦とか就職せずにパートタイムで働くこともアルバイトっていうよね。」
姉「日本での、アルバイトとパートの違いってなんだろうね。」
私「法律上はアルバイトもパートも違いは無いらしいよ。ただ、アルバイトは学生のイメージ。パートは主婦のイメージがあるから、募集の時に、欲しい人材に合わせてアルバイト募集!とかパート募集!ってするらしいよ。」
姉「へぇ。そうなんだ」
 
そういえば、「とらばーゆ」という転職情報誌があって、「とらばーゆ」は英語かと思っていたら、フランス語で「仕事」の意味だったことを思い出しました。
あと、病院のカルテもドイツ語。パンはポルトガル語。ノルマはロシア語。ブリキはオランダ語。
ほんと、英語じゃない言葉はたくさんありますね。
でも、全部英語に思えてしまうのは、日本人ならあるあるですよね。

#3スマートになりたい

 最近、ついつい食べすぎてしまって、久しぶりに体重計に乗ったら、なんと3キロも増えていた!このままでは健康診断が怖すぎる、とダイエットを始めた私。なのに・・。
 
姉「スコーン焼いたけど、食べる?」
私「めちゃくちゃいい匂いだね。」
姉「アメリカにいた頃、よく焼いていたけど、簡単で美味しいよ。」
私「すごく食べたいけど、今ダイエット中。スマートになりたくて。」
姉「スマート?」
私「うん、スマートな体型になりたい。まあ、昔からスマートではないから、ちょっと体重減らすくらいのダイエットだけど。」
姉「それ、アメリカでは通じないよ。」
私「なにが?」
姉「スマート」
私「ええ⁉スマート、英語だよね。」
姉「そうだけど、スマートって細いっていう意味じゃないから。」
私「そうなんだっけ?あれ、でも雑誌とかでもスマートな体型を目指して、とか書いてない?」
姉「日本では、そういう意味で使われているけど、スマートの意味は賢いだよ。これ。」
 と、スマートフォンを指さす姉。
私「あ、賢い電話。なるほど。」
姉「ダイエットも厳密にいうと、意味が違うよね。」
私「そうなの?」
姉「dietも痩せるという意味ではなくて、食品とか食事療法という意味だから。」
私「へぇ、そうなんだ。びっくり。じゃあ、アメリカ人にダイエットしてスマートになりたいって言ったら、全く意味不明になるんだね。」
姉「そうだね。」
私「紛らわしいね。なんで本来の意味のまま日本で普及しないのかな。ところで、スマートが細い、じゃなければ、細いは英語でなんて言うの?」
姉「え、知っているでしょ。slimだよ。」
私「あ、そうか。スリムジーンズとかだ。スリムはそのままなんだね。」
姉「じゃあ、体重が増えるとか太るとかは、わかる?」
私「太る?fatかな?」
姉「fatはデブって意味になるから、気軽に使うと相手に失礼になるのよ。だから最近太った、には使わないよ。」
私「じゃあ、何て言うの?」
姉「gain weight」
私「あ、体重を得る、のね。」
姉「そうそう。ちなみに、『最近痩せた?』は、Did you lose weight?っていうのよ。」
私「得るの反対だから、失うのね。」
 
私「ダイエット、明日からにしようかな。スコーン、食べたいわ。」
姉「そんなこと言っていたら、ずっと痩せられないよ。」
私「じゃあ、食べてから、運動する。これでダイエット続行できるよ。」
姉「ダイエットには食事療法の意味しかないから、運動の意味はこれっぽっちも入ってないけどね。だから、『食事に気を付けています』っていう時は、I’m on diet って言うよ。」
私「ダイエットに運動の意味はないのかぁ。じゃあ、私がやっていたのは、やっぱりダイエットだ。だって、甘い物控えて、食事をちょっと減らして、運動は全くしてなかったから。」
姉「ほんとに痩せる気ある?」
私「あるよー。気持ちだけは、いつでもダイエット中」
 
さて、私は健康診断までに痩せられるでしょうか?
スコーンはバターのいい香りがして、すごくおいしかったです。
 

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