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ベタ踏み坂

一時期テレビCMで有名になったベタ踏み坂。
実際にそんな急角度の坂があるわけではなく、遠近感が強調されてそう見えたというだけのこと。実際にクルマで走ってみるとそんなにベタ踏みしなくても登れてしまう。

遠近感については以前にも下記記事に書いたが、遠近感は見る位置で決まるものであり、レンズの焦点距離とは全く関係無い。

ボクはこれまで幾つかのベタ踏み坂を見てきたので、ここで紹介したいと思う。


●江島大橋(鳥取県)

ボクは以前、島根県松江市に住んでいたことがあるが、その時はまだこのベタ踏み坂は存在していなかったので、まさかここに有名なベタ踏み坂があるとは思いもしなかった。

この写真は500mくらいの距離から撮ったもの。直線道路で見通しが良いため、どれだけ距離が離れても坂が見える。だから遠近感の表現は自由自在となるわけだ。

ちなみに3~4kmほど離れた大根島から撮ると下の写真のように極端な坂に写ってしまう。

この坂を登ると空しか見えないんじゃないかと想像してしまうのだが、実際に坂を登ってみると、ごく普通の坂を登っている風景でしかない。ただ、確かに坂の距離が長いなとは思う。

●常陸太田の道路(茨城県)

常陸太田市のブドウ直売所に行く途中に遭遇したベタ踏み坂。マップ上では道の名前が特に書かれていなかった。

この写真は100mの距離で撮ったものだが、この程度の距離でこれほどに見えるということは、実際の勾配もそこそこあるということである。クルマにもよるがアクセルペダルもベタ踏みに近いかもしれない。

●大甕水木連絡道路(茨城県)

このベタ踏み坂の写真は、約60mくらいの距離から撮ったもの。この近い距離でもこのように見えるということは、こちらもそこそこ勾配がキツイということになる。だから坂がもっと長ければとんでもないベタ踏み坂になるだろう。

なお、撮影距離が離れれば離れるほど、道路の微妙な起伏さえ大きな坂に見えてくる。

●伊保宝殿停車場線(兵庫県)

加古川の「石の宝殿」という名所に行くと、そこから岩山に登ることができるのだが、そこから望遠レンズで遠くを見ていたらベタ踏み坂を見つけた。

あとでマップで調べてみると「伊保宝殿停車場線」という道路らしい。惜しいことに、ここは通ったことがないので実際の傾斜は体感できていないが、撮影距離としては1kmはあるので普通の坂が強調されているだけなのは明らか。
だとしても、アーチのように見えるのが面白く、まるで錦帯橋のよう。

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