【名盤伝説】”The Crusaders / Rhapsody And Blues”
お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。ソウルフルなジャズテイストのインスト・ナンバーで人気のクルセイダーズが1980年にリリースした『ラプソディ・アンド・ブルース』です。
前作『ストリート・ライフ』の大ヒットで洋楽ファンにも広く知られるようになったクルセイダーズ。バンド形態というよりウィルトン・フェルター(sax)とジョー・サンプル(key)、そしてスティックス・フーパー(Drs)によるジャズ・ユニットということで、レコーデイングやツアーなどではギターやベーシストなどがサポートで参加するという形で継続していきます。無理やりバンドという形に拘らないのは大正解ですね。
前作の勢いに乗って制作された新作アルバムですが、タイトルをみて「あれ??」って思いますよね。シンフォニック・ジャズの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」と似過ぎです。「…イン・ブルー」の作者の名匠ジョージ・ガーシュウィンへのオマージュといったところでしょうか
サポート・ミュージシャンにはギターでディーン・パークス、ローランド・バティスタなど。パーカッションには当時23歳のシーラ・Eが参加しています。元々ジャズ系ミュージシャンのアルバムで活動していた彼女だけあって、後のプリンスとのコラボの方が意外だったということですね。
このアルバム全曲素敵です。そんな中で厳選して紹介します。
前作で話題になった歌入りナンバーからスタートしますM1。ビル・ウィザースによる渋いブルース・ナンバーです。ビルは80年リリースされたグローヴァー・ワシントン Jr.の名曲「ジャスト・ザ・トゥー・オブ・アス」(クリスタルな恋人達)が有名ですが、クルセイダースの黒っぽいサウンドも似合います。
ジョー作のタイトル曲M4。ピアノ主体のロマンティックな名曲です。心のこもったソロ・プレイは溶けちゃいそうにメロウです。
ポップでファンキーなM5。コンサートでも人気のナンバーです。フェルダーの泣きのサックスが明るい曲調とミスマッチでとっても良い雰囲気に鳴ってます。ジョーの長めの生ピソロ、聞き惚れます。この曲だけパーカッションはポーリニョ・ダ・コスタです。
アルバム・ラストはスローでメロウなナンバーで締めくくりますM6。アルフォンソ・ジョンソンによるフレットレス・ベースが痺れます。こうした雰囲気はクルセイダーズ唯一絶対のテイストだと思います。
まさに絶頂期のクルセイダーズのアルバムです。夜更けの静かなバーのBGMに似合いすぎかなと。独りお部屋の寝酒のお供にもどうぞ^^;;。
1970~80年代を中心に洋物FUSION系の記事をまとめています。宜しければどうぞお立ち寄りください。
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