わたし、仕事にハマれない方の人間だったわ
夢中になれるものに没頭している時、私は1番幸せだ。
過去に2度、夢中になれるものを見つけたことがある。
1度目は中2の頃。
部活のソフトテニスにはまった。
ネットすれすれの速い球をコートの狙った位置に打ち込みたい、そして、相手がどんなに良い球を打ってきても打ち返せるようになりたい!勝ちたい!!
上手くなりたい!!
そのためにどんな練習をすればいいのか、自分で調べて研究し、ひたすら練習した。練習は楽しくてしかたなかった。毎日誰よりもたくさん練習した。練習がきついとか辛いと思ったことは一度もなかった。面白くて面白くてたまらなかった。
2度目はアオリイカのエギングにはまった時だ。
エギに抱きつくアオリイカの反応、当たりを捉えた瞬間の竿の微妙な重さ、墨を吐きながら抵抗するイカの姿は何度見ても、何度体験しても、私を興奮させてくれる。何より、狙った攻め方に乗ってきたときの喜びといったら!これを味わうと、もうはまらずにはいられない。
毎日毎日、竿とエギを持って堤防で釣りをした。日が昇る前から釣り場について、朝まずめを狙い、時間が許すギリギリの時間まで粘った。時間がある日は早朝から夜まで釣りをした。
ひたすら竿の感覚に意識を集中し、海の底のアオリイカの反応を想像した。雑誌やテレビで上手い人の釣り方を研究したり、潮の満ち引きと釣れたタイミングを記録にまとめたりもした。どうすれば、もっと釣れるのか、アオリイカの生態や習性も調べた。海の中にカメラを沈めて、当たる瞬間のイカの様子を撮影する試みもした。
本当にあの頃、楽しかった。
今、自分が苦しいのは、あの頃のように、はまれるものがないからだ。
本当は、仕事にはまれるはずだったのに。。。
取りたい資格を見つけて、資格の勉強をして、就職先を見つけるまでは良かった。
さらに、就職試験対策をして、就職試験を受け、無事に就職が決まるまでは。
目指すものがあれば生きられるのだ。
それだけを見ていればいいのだから。
でも、いざ入ってはみたものの、仕事って面白くないんだよな。中2のソフトテニスや、アオリイカエギングのような、ハマれる匂いがしない。
でも、これにハマれないと困る!予定が狂う!と思い、努力はした。我慢もした。
慣れてきたら面白くなると聞いて、続けていけばいつか面白くなるのかもしれないと希望をもってみたり、面白くないことのなかにも面白みをみつけていくのが賢い人だと聞けば、面白くもないのに面白いと思おうとして吐き気がした。
なんか、感覚として、私はたぶん仕事にはハマれないタイプなんだと思う。
ハマろうとして、ハマれるものじゃないよな。
嫌いなのに、無理やり好きになろうとしてる感じかな。
そりゃ、無理が生じるよな。
今の私は、
はまれるもの🟰依存対象
が失われた状態なんだな。しかも、諦め悪く、依存できないものに無理して依存しようとしている。
依存できるものがあると安心するし、依存対象に深くハマると幸せを感じられることを知ってしまったから、諦めが悪くなってるんだな。
自分の状態がわかって良かった。
依存対象、絶賛募集中!ということだ。
ひとまず、好きなことでもしながら、ぽっかり開いた私の隙間に入り込んでくるものを楽しみに待ち受けてみるか。忘れた頃にやってくるだろう。
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