見出し画像

小さな冒険

皆さんは冒険はしているだろうか、普段行くご飯屋さんで全然知らないメニューを頼むとかそういう冒険じゃなくて、物理的に未知の場所に足を運ぶという体験の方。自分は先日そういう意味での小さな冒険をした。大学で講義が早く終わり、いつもの食堂でちょっと早めのお昼を食べていた、そこから少し時間がありどうしようかなと迷いながら次の講義の教室に向かっていた、その向かっているさきの大通りの横に大通りの真横に伸びるものすごい細い下り坂を見つけた、本当に二人で横で歩けば通れなくなるほどの下り坂。周りは草が生えておりなんというか人の気配というものを感じない、しかもその直視できる先には壁があり折り返してまだ下り坂が続いているてどこに繋がっているかはわからない。とても興味を唆られた、下り坂の不気味さに惹かれたし何と言ってもこの学生が多く行き交う大通りなのにこの下り坂を利用する人がいないという奇妙さにも惹かれた。そういう訳で学生達が大通りに沿って歩いていく中、自分は不思議な下り坂に行って見ることにしたずんずんと下り坂を下っていくと先程直視出来ていた折返し地点についた、すると奥にはもう一つ折返しがありまだ下があった。また歩いて一番下まで降りるとさっきまで聞こえていた学生の声があまり聞こえなくなり、草木から漏れた光が下り坂の一番下を照らしていた。ここはさっきの大通りは大体10mくらい下なのかなとか思いながら突然自分だけ他の人から見えなくなったような感覚にワクワクしていた。そして一番下を端まで進むと扉があった真っ黒で少し錆びていて重そうなのが、その扉を開けて埃っぽい廊下に入ると人っ子一人いなかった。廊下の真ん中には本がいっぱい積んであるキャリーがたくさんあった。そして数年前までは使われていたであろう廃れた自習室のようなものもあったが本当に抜け殻のようになっていた、雰囲気はさながらバイオハザードでいつゾンビが出てきても可笑しくない状況だった、しばらく中をウロウロしていると「法律研究部」と「ぶどうさんけんきゅうかい」という札が掛かった教室が見つけた。どっちも興味深すぎてとても気になったが中にある階段からカンカンカン!と誰かが降りてくる音がしたので慌ててさっき出た扉から地上に出た、さっきまでいたところが別の世界だったかのように普段通り学生が大通りを通っていた。この時自分は小さい冒険ができたなと感じワクワクしていた、子供時代はこういう未知の場所に行ってワクワクする経験ってもっと多くあったはずなのになんでこんなになくなってしまったんだろうなとふと思った、別に未知の場所がなくなった訳じゃない、普段通っている大学のなんてことのない道に行った事もないレベルなのになんで冒険するのを辞めてしまったんだろう。冒険をするのは何歳までとかはないはずなのになと思った。「初心忘れるべからず」という言葉があるが自分も初心に還らねばと感じた今日この頃だった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?