あしたいいコートありますように

インスタを見ながら、寒くなってきたから、仕事用のコートを買おうかなぁと思う。

冬のコートというと、キャッチコピーの勉強をしていたときに出会ったキャッチコピーを思い出す。

冬の匂いが好き。寒いのは少し嫌い。好き嫌いばかり言ってずいぶん困らせたあの人を思い出した。別れてからだいぶたつけれどどうしてるだろう。あれからいくつか恋をしてあれからいくらか大人になってみたけれど。今だったら少しはうまくできたかも、なんてね。匂いはこんな風にときどき記憶にイタズラする。あしたいいコートありますように。

2012 WINTER COAT CAMPAIGN BY SANYO 株式会社三陽商会 冬コートキャンペーン 婦人服 2012年 ポスター 高崎卓馬



いくつか恋をしていくらか大人になった私は、好き嫌いばかり言って困らせるようなことができなくなってしまった。

初恋のときはできていたはずなのに、、


1週間前に初恋の人と夢で出会う。
その人とは、寝言で別の女性の名前を言っていたことが発端で別れた。
1週間前には、その人の名前を寝言で言っていたりするんだろう。

タイミングのズレ、時の流れは残酷だ。



その人はメガネをかけていた。
「なんで〇〇はメガネザルと付き合ってるん?」などと周りから茶化されていた。
「ん、違うのか」と迷っていた。
実に青春らしい。

その人が高校でメガネを外し、絶大な人気を集める。
まるで、いちご100%(マンガ)の実写版のような展開であった。

当時から先見の目があったのだなぁ、と自分を評価していた。昔が懐かしい。



「周りの価値観に自分の価値観が引きずられる初恋のあの頃」

「自分の価値観をしっかり確立しているが、甘える能力を失った大人」



求めるもののために、色んなことを犠牲にして進む。
いざ求めていたものを手に入れたときには、何を求めていたんだろう、と気付かされる。

これはよくある話だ。


求めるものに近付いていきながら、大切なものを増やしていく。
雪だるまを作るように、大切なものをひっつけて、ひっつけて大きくしていきたい。
不恰好だとしても。
それが1日で溶けるとしても。


雪が積もれば、雪だるまでも作ってみようか。
いや、面倒だから、どうせ作らないだろう。
ただ、雪が積もる前にコートは買っておこう。

あしたいいコートありますように。

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