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自作の詩や詩にかかわる文章を掲載します。 自身が気付いたこと、他の人の表現からインスピレーションを得たもの、など、つぶやきを詩のような形にしました。
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#詩

【詩】固結びの紐

あなたは わたしを 固結びの紐、と喩え 一本一本 解いていきたい と語る 固結びの紐の中に …

しおん
11時間前
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【詩】しあわせの嘘

しあわせですかと 自分自身には もう問わない 答えのない問いは 果てのないループに 絡め取ら…

しおん
1日前
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【詩】しあわせについて

しあわせですか と問いかけられて なぜ こんなにも 涙が溢れるのか 忘れていた とても大事な…

しおん
5日前
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【詩】葦舟の手紙

葦舟で届く手紙は いつも 真っ白で 初めのころは 言葉が流れてしまったのだろうかと 思い悩み…

しおん
6日前
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【詩】“あ”と“い”の間

行間を読め、と 語られないものが そこにあるかのように 教えられた 行間は単なる空白でなく …

しおん
7日前
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【詩】雨上がりの月

まっさらな夜空に まっさらな月が 貼り付いて 一筋の迷いもなく 真っ直ぐに 届く輝き あまり…

しおん
9日前
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【詩】月夜の手紙

わたしのポストは 湖の中 配達員は 向こう岸から 手紙を葦舟に乗せて 送り出す 葦舟は 月の道を 滑るように辿り あなたからの言葉はそうして 届く 今夜の 風はどこを吹いているのか 雲はどこを流れているのか 静かな月夜でないと あなたの言葉は届かない 鎖編みの糸を 指に絡めたまま、 目を閉じ 耳を澄まし わたしの心も 葦舟のように 頼りなげに震える やがて、また、雨が零れる 心が震えると なぜ、溢れてしまうのか 湖面に漂う 葦舟に 濡れかかると あなたの言

【詩】みだれ髪

昼月の 褥に降りる 霧の帳 みだれし髪に 濡れかかりたり

しおん
2週間前
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【詩】言葉のかくれんぼ

ほんのすこし むかしのこと 見つけて欲しいから 隠れてみた 誂えたような窪みに すっぽり収…

しおん
3週間前
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【詩】媚薬

その一滴は どこを滲ませたのだろう いつ 零れ落ちてきたのだろう その一滴は わたしの現実…

しおん
4週間前
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【詩】満月の夜のスカボローフェア + 「note創作大賞」参加作品ハードボイルドの世…

満月の夜に スカボローフェアを聴きながら 胸の中を静かに満たしていくものに 心は揺らぐ 輝…

しおん
1か月前
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【詩】月の眼差し

そのむかし 空に貼り付いていた月を 少し爪をたてて剥がした 今、思うと それはコンタクトレ…

しおん
1か月前
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【詩】月の雫

月から零れ落ちる 沈黙の雫を 貴女にあげよう 貴女は その雫を 言葉の帳に 挟み込み わたし…

しおん
1か月前
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【詩】言葉を囓(かじ)る

わたしの言葉たちは 調子に乗りすぎたようで 貴方の周りを ぴょんぴょん飛び跳ねながら 貴方の様子を ちらちらうかがう もう、見えないのかな もう、気付かないのかな 調子に乗って ときどき ぶつかってみたりしていたから 怒ってしまったのかな 嫌になってしまったのかな わたしの言葉は夢想する 交わし合う 言葉と言葉が 溶け合い、染まる色を 湧き水のように 生まれ出る言葉たちが 睦び合い、奏でる音を それが 叶わないというのなら わたしを縛るその手で わたしの言