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男弁当と女子弁当、そして。

わたしがお弁当毎日作るおばさんになって
10年以上経つ。
いや、20年弱といったところか。
長い。長すぎる。
そして卒業の兆しはない。

もー頼むわ、外で買ってーや。
何回思ったことか。
昔、5人家族だったころはそんなこと言うと
食べ盛りの男3人に昼ご飯代を持たせることになり
一気に家計が破綻してしまうので、むり。
まぁ、しゃーない。作る。作るわ。
と頑張っていた。

叔母さんからお米を送ってもらっていたので
お金は無いが、お米はある。
お金持ちならぬお米持ち家庭。

おかずスペースに白ご飯を侵略させて
「おかず少なっ!」と突っ込まれそうな
お米でずっしり重たい弁当を持たせていた。
いいよね、部活でお腹空くし、
いいよね、茶色いおかず、おいしいよね
みたいなザ☆男弁当。

しばらくして娘のお弁当作りも、始まった。
こまった。茶色い弁当、持たせられない。
今までドカベンサイズ弁当箱を見慣れたわたしは
いかにも、女子ですサイズのお弁当箱に困惑した。
「ちっさい…ちっさすぎや…
この中にお米とおかずを入れるなんて…」
こんな小さい宇宙知らない。
でも1ついい所がある。  
ちょっと詰ればお弁当作りが終わるのだ。
ミニトマトなんか入れたら、より早い。さいこー。

と、この頃までは冷食を使っていた。
なんとまぁ、消費が早くコスパも悪かったが
夜ご飯におかずを多めに作って
弁当に入れようとしても
食欲魔神たちはすべてを食い尽くしてしまう。
何年かに1度襲来するイナゴの大群が
通り過ぎたあとみたいな。
そんなんだったらこっちだって
もーいーですわ、朝作りますわ。ってなる。
毎朝始発で朝練に行く双子に合わせ
4時20分に起きて
しょぼしょぼの目でお弁当作っていた。
当時は6時まで寝れるだけでも
「うわーやばい!贅沢!!!!」って感じていたな。 

あの頃と違うのは、
食欲魔神のお弁当はもう作っていないこと。
よく食べる息子達は独立し、
よく食べる前の夫とはさようならをした。

今は6時10分起きの毎日。
普通サイズのお弁当を3つ。
夜ご飯のおかずをよけておいて、
彩りを考えながら朝つめる。

昔も今もわたしの作ったお弁当が
大切な人たちのお腹を満たす。
同じ毎日は二度と来ない。
楽しいかった日も、辛かった日も
作り続けたわたしのお弁当。
毎日に感謝しながら
1日また1日とお弁当記録を伸ばそう。




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