不器用にキュンする話(2024.3/25の日記)
昼にゆっくり起きた。帰省終了の日が迫っていることを感じつつ、それでもゆっくり無駄に時間を過ごしている。なんもしたくな~い。
なんもしてないので最近読み終わった本の話をします。
この間本屋さんでやっと見つけて買った本を、次の日ぐらいに読み終わった。すごく楽しみにしていた歌人のエッセイのような文章。私の好きな小説家が「不器用系のエッセイを書く人」と言い表していたのが気になっていた。
読んだのは特に恋愛についての考えがまとめられたもので、作者が「恋愛において自分は不器用だからこんなことで迷うし、困っちゃうんだよね」と書いている感じだった。確かに恋愛の心理や迷いをさらけ出しているのが不器用だし情けない感じがする。
しかし、解説でも触れられているがこの人の不器用さの開示は、狙っているの?と思うくらい読者の私にぐっと刺さる可愛さを持っていると思う。ズルい。読んでいくうちに「私だったらあなたのお眼鏡にかなう人になれますよ!」という気持ちになる。「情けないところも好きになりますよ!」と。読むにつれてこの著者のことが大好きになるのだ。憎い。途中にしれっと「妻」と言って結婚していることを明らかにするのもズルい。
著者の感じる異性へのときめきもたいなものは、私なら気づかないような日常に潜む小さな言動で、そこに気づくところが「この人は歌人なんだな」と思わせてくれた。そういう小さな他者の癖や言葉遣いや価値観にキュンとしたいなと思った。めちゃめちゃ素敵な一冊だった。
また別の本を読みながら寝落ちした。今回の帰省も明日で終わりである。
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