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今日の一福
2024/03/03
そんな喜ばしいことかねと。
たかが一食。変わり映えのないドッグフードだ。たまにフリカケ。申し訳程度にミルクを添えたり、添えなかったり。誰がどう見ても御馳走でもなんでもない。
それがそんな喜ばしいことですかねと、当惑するわたしの足もとでは…
おめめキラキラ。
シッポは振り切れんばかり。
お口はすでにヨダレまみれ。
四つ足は軽やかにタップダンス。
いやもう大げさ。コッチはかえってプレッシャー。
それが8年続いて今なお続く。相手は犬だけにお愛想でも媚びでも義理でもないだろうから、余計わるい。
このお祭り騒ぎは何なんだ???
それも毎日、毎食、飽きもせずに。
タフだね君も。いやしかし…と、感心を通りこしてコッチは妙な疑心暗鬼に。
食べることって、そんな心躍るものデスカ???
そもそもわたしが食べることが嫌いだった。疑問の根本にはそれがある。
嫌いというより、キツかったというのが正確か。
何がといって、食事に付きまとう健康という概念がキツかった。そいつは幽霊のように不気味で得体が知れないやつで、今でも時々思い出してはゾッとする。
例えば、アレコレ不足するとああなるこうなる。
調理法はこうしてああして。
カロリーがどうのこうの。
塩分はああだこうだ。
いい油はアレでコレで。
食べ方はまずアレからソレで。
すべては健康。健康第一。健康万歳。
これをやられるともうキツかった。
食べながら味もなにもヘッタクレもない。旨いも不味いも、好きも嫌いも、一緒くたにして鉛でも呑み込む気分だった。
あれが健康だとは感じなかった。
今でもその思いは変わらない。
それだけに。
愛犬の喜びっぷりには度肝を抜かれる。毎度ビビる。正直ヒク。それでも彼女はおかまいなしの大喜びだ。
これぞ純粋。素直そのもの。うつくしいね。その在りようが喜ばしいね。健康そのもの。
見ているコッチはうらやましくて涙が出る。
見習いたい。
斯く在りたい。
個人的に、超思う今日。
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