アメリカで日本人が管理職やるって大変?
アメリカのグローバル企業で約10年ほど管理職をしている一児のママです。
去年までマーケティング部門にいましたが、現在は新規ビジネス部門に所属しています。
私の会社はそこまで大きくなくて、ディレクターレベルであれば大体3~5チームを管理します。もちろん例外もありますが。
最近は実務に携わることは減り、私の仕事の中心は人のマネージメント、問題解決、部署間の調整、上層部との確認などに毎日を費やしています。
今回は初めての投稿ということで何から書こうかなぁ…と考えていたのですが、
日本人としてアメリカ本社で働く管理者が
何に労力を使っているのか
を書いてみたいと思います。
根本的な問題を見抜き改善へ導く
アメリカに限っての話ではないとは思いますがやっぱりココに一番労力を費やしていると思います。
例えば部下から”発注作業が大変でもっと人が必要です!”と言われるとします。その場合はすぐ人を増やさず、発注作業の何が大変なのかを知る必要があります。
実作業をしている人はマニュアルを遂行することが仕事ですから、管理者としてはそのやり方を把握し問題があれば見直す必要があります。
解決策の例としては、新しい発注プラットフォームを導入する、発注書そのものに不備があったので新しくする、余計なプロセス(2重承認など)を省く、などが考えられます。
部下同士や部署間の調整役
部下同士や部署間の対立って日米関係なくあるんだなって思いましたが、アメリカでも結構バチバチになることがあるんです。
私の経験上での話ですが、特に激しかったのがマネージャー同士のテリトリー争い。みんな主導権を握りたがるし自分の分野を侵食されたくないのです。
マーケティング部にいた頃、広告クリエイティブに関する社内のギスギス度は激しかったです。
広告制作の社内プロセスとしては、ブランドチームがどんな広告が欲しいのか依頼する→クリエイティブチームが広告を作る→各部署が使う、となります。
この単純そうなプロセスなのに、なぜかぶつかる要素がたくさんあります。
例えばブランドとクリエイティブの意見が合わず譲歩しない、他部署が広告を勝手に変える…など。
この時は、役割と責任を明確にするためにRACI (Responsible, Accountable, Consult, Informed) チャートを見直したりしました。
上層部とのネゴ
”上層部との橋渡し”というのも大きな役割です。上司がマイクロマネージしてくる(細かいことも確認したい)タイプだと逐一確認を入れる必要があります。
逆に任せてくれるタイプだと、こちらも自主性や創造性をもって仕事に取り組むことができるので、やる気がどんどんでます。
ここで注意しなければいけないのは、任せてくれると丸投げは違うということです
以前いた上司ですが、私の仕事を全然見てないなー(ある意味任せられている?)と思ってたら、社長からフィードバックが一つ入ったとたん急に責任追及してくる上司がいました。
こういう上司にはたとえ返事が来なくても細めにメール(書面)で確認を入れておくことが大事ですね。”〇〇までに返信がなければ進めますね”と優しく添えて。何かあったら証拠になるので。
言葉の壁、心の壁
日本で生まれ育った人がアメリカで仕事をしていく以上、言葉の壁は誰もが通る道だと思います。
私は学生時代に一年間留学を経験しましたが、アメリカ本社に入社したばかりの頃は英語力がコンプレックスでした。
英語力が劣っているせいで自分の全てが劣っているような感覚になってしまうのです。あの頃は英語が完璧になったら自信がつくんだ!と信じ込んでいました。
年に数回ほど全世界の社員が集まるミーティングがあって、ピンマイクをつけてステージ上でプレゼンしなければなりませんでした。
私はアメリカ人ネイティブと同等な英語を話すべきなんだと思い込み、必要以上に自分にプレッシャーをかけ死ぬほど練習しました。
振り返ればこの時期の頑張りがあったからこそ、言葉の壁を少しづつ壊すことができたのかもしれません。
最終的には自分が納得するまで頑張って、これ以上は上達しようがない!っていい意味での諦めがついてから一歩を踏み出すことができました。
どんなにやろうが私はやっぱり日本人で、日本語訛りも完全に消えることはない。そしてこれは私の個性であり、誇るべきアイデンティティだ!って心の壁を打ち破ることができたとき、自分の中で確固たる軸が決まったような気がします。
最後に
私はこのブログを通して海外で働いている方や挑戦しようと思っている方、また日本でも同じように頑張っている方に寄り添えるような発信ができたらと思っています。
また国境を越えて様々な分野で活躍している方々と繋がり学べるのを楽しみにしています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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