8月2日はカホンの日
日本での一歩踏み込んだカホンの楽しみ方の一つとして
『カホンの日』というお祭りを紹介したい。
南米ペルーの打楽器 カホン(Cajon)は音楽リスナーや楽器店に足を運ぶことがある人にとってはポピュラーになりつつあると思う。アコースティック編成で重宝されたり多くの楽器店に並べられたりと、実物を見る機会が増えていることは確かだ。
実際、筆者が2019年に京都の佛教大学で行なった一般の方向けの公演では、カホンの話と演奏だけをするものだったが、100を超える人で満席になった。
興味を抱いている方が多くいる一方で、「あと一歩踏み込んでもらえたら楽しさ広がるのになぁ」と思うこともしばしば。
カホンを愛する人たちがこの期間を一緒に祝うことでつながりを深めることは、今後のカホン界隈にとって明るい話題になっていくのではないかと思い、こうして記事を残すことにした。
8月2日はカホンの日
記念日としての『カホンの日』は8月2日。
発祥の国ペルーの団体・国際カホンフェスティバルが毎年大規模なお祭りを開催している。(今年は配信のみ)
ペルーでは8月2日から約2か月にわたって、カホンの演奏や情報が発信されている。
9月末までなので、まさに今が期間中だ。
こうした発信は先ほどの国際カホンフェスティバル Facebookページから観ることができる。
毎週金曜日 あさ9時30分から配信中
この記念日は昔からの伝統的なもの、、、ではない。
ペルー政府によって制定されたのは2018年1月のこと。
8月2日という日付は、2001年にカホンの再評価を目的として、ペルーの箱状打楽器を国家文化遺産に登録された日に基づく。(カホンには2種類あり、ペルー式とキューバ式がある)
驚くべきはギネス記録にも表れる、カホン愛の深さだ。
国際カホンフェスティバル主導のイベント『グラン・カホネアーダ』にて、カホンを一堂に集まって叩く人数のギネス記録が樹立される。
2014年に現地でもニュースになっているのだが、その人数はなんと1500人超え。最近では3000人を超えるという。
この記録がカホンの日制定への追い風になったといえるだろう。
ペルーでのカホンへの愛情、情熱の注ぎ具合がこうして数字としても表れている。
日本での『カホンの日』
日本でも『8月2日はカホンの日』と題して、全国各地のカホン奏者が連携してイベントを開催している。
これはカホンを愛する奏者たちが呼びかけて
プロアマ問わずカホンユーザーなら誰でも参加できるお祝い企画。
今年2020年は東京、名古屋、京都の3会場をリモートでつなぐ配信イベントを開催。
カホンの日が制定された2018年からスタートし3年目。
コロナをきっかけに向上した配信環境のおかげもあり、カホンを通じて集まる人の輪が日本でも大きくなっていることを広く発信することができた。
思えば、海外の文化が輸入されて日本でもイベントとして定着した例は数多くあるが、特に音楽については打楽器が多いように思う。
こうした記念日を発祥の国が力強く打ち出してくれることは珍しく、
『カホンの日』はまだ3年目と始まったばかりだが、
そこに(勝手に)“共鳴”している日本での動きは純粋なカホンと出会えた歓びからくるものだ。
ペルーの方々がどう捉えるかは分からないが、いずれは海を越えて、お互いにカホンで表現し合えるときがくる、かもしれない。
8月2日はカホンの日。
何かを祝える日が増えるのは、素敵なこと。
あなたのイベントカレンダーに書き足してみてはいかがでしょうか。
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