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「星の時」クラリッセ・リスペクトル著

文学ラジオ第74回の紹介本
「星の時」
クラリッセ・リスペクトル 著
福嶋伸洋 訳
河出書房新社

今回はブラジルのヴァージニア・ウルフと呼ばれる作家の代表作をご紹介します。作家ロドリーゴが愛するマカベーアについて語るが、彼女は「不幸であることを知らない」と言われるほど、無知で、惨め。マカベーアを通して、作家は何を語ろうとしていたのか。マカベーアは作家の祈りなのか、叫びなのか。読んでどう感じるかは読者次第。

著者は冒頭の献辞でこう述べています。
《この物語は、緊急事態。多くの人びとにとっての厄災のなかで起こる。答えがないので、未完の本でもある。世界の誰かがぼくにその答えを与えることを期待している。》

つかみどころがなく、わからないところもありましたが、不思議な魅力のある小説でした。ラジオではネタバレなしで小説の簡単なあらすじや魅力、印象的なところを紹介しています。またテーマトークは「無知すぎる者か、知りすぎている者か、どちらを憐れむべきなのか」を話しています。ぜひお聴きください。

本書のあらすじ
荒野からやってきた北東部の女・マカベーアの人生を語る、作家のロドリーゴ・S・M。リオのスラム街でタイピストとして暮らし、映画スターに憧れ、コカコーラとホットドッグが好きで、「不幸であることを知らない」ひとりの女の物語は、栄光の瞬間へと導かれてゆく――。
23言語で翻訳、世界的再評価の進む20世紀の巨匠が生んだ奇跡の文学。

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