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ショートショートショート: 「そなたの不幸は、3代前の先祖がたたってるからじゃ」


コロナの影響により会社の業績が悪化。
退職勧告という名のリストラ。
途方に暮れている中、先月に可愛がっていたペットが死んだ。

あまりの不幸続きに占い師の元に足を運んだ。

「3代前のご先祖さまの供養はしているかのぉ。この場で祈祷して、供養することもできるぞよ」


占い祈祷なんて、とどこか思いながらも、どうにか苦しみから逃れたい気持ちから、結局お願いした。


一か月後。

ワクチン打った直後に、コロナ感染。

「うむむ。これは、8代前の先祖のたたりじゃな。」

あぁ、また祈祷が必要か。



ーその日の晩

「あなた、お帰りなさい。転職先の占い祈祷のお仕事、順調のようね」
「ああ、うまくいってるよ」
「ところで、あなた。息子や孫のことも、たたるつもり?」
「そんなこと、あるわけないだろう」

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