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マクルーバ・ガイド「Oh! Maqluba」を作りました

「食」を入口に世界に関心を向けていく、というのは誰もがとっつきやすい方法だと思います。私も、初めてイランに行った1991年に、羊の脳みそのソテーをパンにはさんだ「サンドイッチ」を、初めてエジプトに行った1998年にハトのグリルや、ゴマのペースト「タヒーナ」を食べ、そのおいしさに驚き、中東への興味をさらに深めた経験があります。

パレスチナやシリアなど、アラブ圏の東部地域に「マクルーバ」というコメ料理があります。アラビア語で「ひっくり返されたもの」という意味を持ち、文字通り、鍋で炊いた肉や野菜がはいった炊き込みご飯を、皿の上にひっくり返すという、エンタメ性も持った料理です。南アジアのビリャニなどに比べて、スパイスがマイルドなものが多く、老若男女、誰もがおいしく食べられる料理ではないか、と思います。

昨年末から今年1月にかけて、首都圏のアラブ料理店など10店を食べ歩き、マクルーバを食べ歩く、という試みをしました。友人の比呂啓さんの提案に乗った形でです。

同じ料理を食べて、飽きないのか、と思う方もいるかと思いますが、これが、店によって、使用する食材、料理法などに違いがあることが分かりました。
noteでだいぶ前から、「この世界を知るための10皿」というマガジンを作り、自分でも記事を書くとともに、広く寄稿を呼びかけてきました。

まさに、世界は広いです。マクルーバ食べ歩きについても、このマガジンに寄稿しましたのですが、これは、ひとつのZINEにまとめて、ガイドブックの体裁にしたほうが、いいのではないか、と思いました。

そこで、これまでカフェバグダッドZINEを作ってきた経験を活用して、26ページ・オールカラーで、写真を豊富に掲載した「作品」を作ってみました。各店のマクルーバ以外の料理も紹介、巻末には、全国のアラブ料理店リストも掲載。日本のアラブ料理店の全体像がある程度わかるようになっています。

今回は、In Designというデスクトップ・パブリッシング用のアプリを初めて使いました。アプリに慣れるのに四苦八苦しましたが、なんとか形にすることができたことも、自分として良い経験でした。

数日前、日経新聞に、「ZINEが流行」という記事が載っていて、少し驚きました。

「個性発行」、まさにそうですね。ひとりひとりの個性を表現できるメディアが、ZINEだと思います。

さる3月2日に、東京ジャーミィ(モスク)で開催された、パレスチナ支援チャリティー「パレスチナデー」で、マクルーバZINEを売り出しました。マクルーバを通じて、現在、あるいはこれまで、パレスチナで起きている、起きてきたことに、関心を向けていただけたら幸いです。
今後も、3月23日には、埼玉県川口市で開催される旅関連イベント「旅チケット」で即売します。

首都圏のイベントになかなか来られない、という方は、カフェバグダッドのオンラインストアをご利用ください。

アラブ料理のほか、イランやトルコなど中東料理全体を知りたい、という方には、「日本で食べられる中東料理ガイドブック」も用意しています。
魅惑のアラブ・中東料理の世界をのぞいてみてください~


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