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ワールドシネマ・レビュー

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カフェバグダッドが鑑賞した中東関連以外の各国映画のレビューが収録されています。
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記事一覧

朝鮮半島の土俗的精神世界とホラー・エンタメの融合…韓国映画「憑依」

韓国映画は、昔よくみていたが、長くごぶさただった。韓国映画に限らず、ホラーとか、オカルト…

問題提起といやしの「合わせ技」…ノルウェー映画「ヒューマン・ポジション」

氷河が作り出したフィヨルド地形に囲まれた美しい街、ノルウェー・オーレスンが舞台。病気休職…

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長崎に投下された原爆と深くつながる街…映画「リッチランド」

米西部ワシントン州にひろがる大自然の中で、第二次世界大戦末期、長崎に投下された原爆の原料…

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静謐な風景の中の痛々しい心理劇…フランス映画「落下の解剖学」

予備校に通っていた時代の友人と久しぶりに会って会食していた時に勧められた作品。カンヌ映画…

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ドイツ近代史の暗い影を描く『真昼の女』(TIFF2023)

東京国際映画祭2023のコンペティション部門に出品されたオーストリアの女性監督の作品。第一次…

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左利きのユートピア探し...日本映画『左手に気をつけろ』

東京国際映画祭2023の実質初日の10月24日。なんとなく、という感じで、40数分の日本映画を観た…

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山岳国家ジョージアをユニークに描く『ゴンドラ』

東京国際映画祭2023がいよいよ開幕。実質初日の24日は、上映時間が夜の中東映画は見送り、ジョージア・ドイツ合作のコンペ出品作「ゴンドラ」を鑑賞。 ファイト・フェルマー監督は、ドイツ人だろうか。昔、日本で人気を博した、フィンランドのアキ・カウリスマキ作品をもっと幻想的にしたような不思議なテイスト。雄大な緑の山を上下する赤いゴンドラの乗務員2人の、突っ込みどころ満載の奇妙な体験が、流れるようにつづいていく。 こうした、ほぼゴンドラだけが舞台の映画が作られるのも、ジョージアが

山々と草原の大自然と人間…キルギス映画『父は憶えている』

今回は、いつもの映画レビューとは違い、作品の内容について触れる前に、この作品の監督と私の…

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沈黙の映像は何を語るのか…ドキュメンタリー映画「旅するローマ教皇」

2013年から22年までの間に、37回外遊し、計53か国を訪れたローマ教皇フランシスコ。…

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四半世紀ぶりに見た「そして僕は恋をする」(アルノー・デプレシャン監督)

この映画、日本で初めて公開されたのが1997年11月8日。なので、劇場で鑑賞したのは、こ…

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韓国映画『逃げた女』(ホン・サンス監督)

ホン・サンス監督作品を初めてみたのは、確か『豚が井戸に落ちた日』(1996年)。それから…