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やりきれない


夕暮れ時の、あのやるせない、やりきれなさはなんだろう

なにかが間に合いそうで間に合わないような、もしかするとまだ間に合うような

いてもたってもいられない焦りと、静かな諦念がないまぜになって、せめぎあって、絶叫したくなる


ぼくはなぜいつもここにいるのだろう

世界から自分ひとりを引っこ抜きさえすれば
頭のなかは静かになるのに

安らぎと静寂が訪れるのに


ぼくはなぜいつもここにいるのだろう

こんなにこんなに思うことが
ほかの誰かにとってはどうでもいいことだなんて
ここはほんとうに不思議な世界だ


このごろよく思うんだ


悲しんでいないと優しくなれないこと
後悔していないと優しくなれないこと


だから罪悪感からいい人間になろうとした

そしてこのざま

なにもかもが怒りと憎しみのしるしに見える



夕日の向こうに帰りたい

夕日の向こうに帰りたい


向こうの世界を知ってる気がする

ぼくらはもうすぐ
そこへ帰るということも


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