SS 田中は少し悩んだ note5 ~ミケの日常
こんにちは ミケです
私の日常はとても静かなものです。
その前にどんなお話しだったのか忘れてしまったので、お話しの内容が理解できるように登場人物を張り付けておきます。
私は数少ないお友達にはミケと呼ばれています。
今日はアルバイトに来ていて涼しい室内に座れているので
あと一名の方とお話しをすれば一日が無事に終わるというものです。
新宿の母三島海駅前店はコーヒー屋さんと焼肉屋さんに挟まれた細い階段をのぼったところにあります。
この階段がたぶん金属素材だとおもうのですがいい具合に音が出るのです。
私はその金属の素材の音を聞きながら、どんなお客さんがくるのか想像するのが癖になっています。
予約の方の場合はどんなことがお悩みなのか事前に少しだけ書いている人もいるので、もしかしたらほかの占いのタイプが会う人がいる場合は時間があえばタロットの人に代わってもらったり、手相の人に代わってもらったりということもあるけれど
たいていの場合はそんなに誰かと交代することもなくそのまま時間に来る人をそのまま担当している
その日その時間にちょうど会えるということはよく考えてみると奇跡のように感じられることもあるぐらいうまいめぐりあわせであることが多いのだけれど
普通に暮らしているかぎりそれほどそういった奇跡に満ちている瞬間に感動ばかりしていては前に進めなくなるだろうから、たいていの場合そんなに感動しないというのが普通だ
そんなことをぼんやりと考えているうちに階段を上る音が聞こえてきた
ととととととと
軽やかに階段を駆け上る音が聞こえた
あまり今までに聞いたことのないような軽い音がする
どんな人なんだろう
事前の相談内容にはいわゆるキラキラネームのようなかわいらしい名前が
あっただけで特にメモなどはなかったのだけれど
こん をノックする音が聞こえた
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